ペルー最南端の街で、オリーブの新製品開発

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私の住むタクナ市は、ペルーの最南端に位置し、チリとボリビアに国境を接するタクナ州の州都で、人口約30万人の都市です。見渡す限り砂漠が広がるタクナ市では、年間を通してほとんど雨は降りませんが、アンデス山脈から届く地下水を利用したオリーブの栽培が大規模に行われています。砂漠の中に突然現れる広大なオリーブ畑はまさに圧巻です。

着任当初、まずはタクナ市内のオリーブ農家の現状を知ろうと思い、アンケートを実施しました。その結果、一部の農家はオリーブ以外の畑を持っておらず、収穫時期以外は収入がなくなるという問題を抱えていました。そこで、新たな収入源を創り出すことを活動の柱としました。

まず考えたのが、日本でも健康茶として販売されているオリーブ茶でした。捨てられているオリーブの葉を乾燥させて作るので、ほとんど生産コストがかかりません。また、加工も簡単にできるため、たくさんの農家にオリーブ茶を紹介しました。しかし、試作品を振る舞ってみたところ、返ってきた反応はイマイチ・・・オリーブ茶が持つ独特の香りと苦味が、口に合わなかったようです。

そこで次に考えたのが、オリーブクッキー。小麦と砂糖に、粉末にしたオリーブ茶を混ぜ、バターの代わりにオリーブオイルを使用します。しかし、クッキー作りに必要な機械やオーブンは配属先にはありません。そこで外部に活路を求め、調理室を持つタクナの大学へ直接交渉しに行きました。

大学の教員たちに私のアイデアをプレゼンしたところ、幸運にも1人の農産加工を専門とする教員が興味を持ってくれました。その後、打ち合わせを重ねた結果、無料で調理室を使わせてもらえることになり、加えて大学生たちも協力してくれることになりました。

そして試行錯誤の末、待ちに待ったオリーブクッキーの試作品が完成。配属先の上司や同僚に試食してもらったところ、評判は上々でした。

このクッキーを商品化し、オリーブ農家の新たな収入源にするのが、今年の目標です。また、クッキー以外の新たなオリーブ製品も、農家と一緒に考えていければと思っています。また、出来上がった商品は、タクナ市を訪問するチリ人観光客向けに、お土産として販売していくつもりです。

私たちの作った商品がタクナの新たな名物になることを夢見て、任期終了まで元気に走り続けます。

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オリーブの木。約1万6,000ヘクタールのオリーブ畑が広がっています

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農家向けに、オリーブ茶を紹介

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大学の調理室で、協力してくれた学生たちと


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完成したオリーブクッキーの試作品

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上司にオリーブクッキーを振る舞う。評価は上々

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