広がれペルーの日本語教育

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ペルーにおける日本語教育の歴史は古く、1908年に日本人移住者により初めて作られた日本人学校までさかのぼることができます。その後、第二次世界大戦による排日運動を受け、日本語教育はいったん完全に中断されますが、1964年にペルー日系人協会(APJ) のもとで再開され、1975年には日本語教師会も発足し、今日に至っています。

2014年にAPJ日本語普及部が行った調査によると、ペルーにおける日本語教育の現状は、日本語教育機関数29、日本語教師数97、日本語学習者4,705人となっています。

しかし、教育施設は首都リマ市内に集中しており、地方における日本語教育の普及と質の向上が大きな課題となっています。

この克服のため、APJではJICAの助成金を受け毎年、地方日本語教育セミナーを実施しています。このセミナーでは各地方の日本語教師をリマ市に集め、日本語教授技能の向上のため、約1週間のセミナーを受講してもらっています。

今年のセミナーでは、参加した日本語教師から、青年海外協力隊員と連携している話や日本文化行事などを通じ日本人と触れ合うことの重要性が述べられました。

これを受け、JICAペルー事務所から「地方の日本語教師とJICAボランティア間の連携強化が可能ではないか」との示唆があり確認したところ、ペルーに派遣中のJICAボランティアの約4割が、職種にかかわらず任地で日本語教育に携わっていることを知りました。

この機運を生かしたいと思い、日本国大使館の参加を得て、2016年5月に「JICAペルー日本語教育勉強会」を開催しました。その中で、専門ではないが日本語を教えている8人のJICAボランティアに経験談を話してもらいました。

発表後は、日本語教育専門のJICAボランティアによる「日本語のコースデザイン」講義、APJ日本語普及部による地方の日本語教育に対する支援体制の説明、そして私も司会進行をしつつ自らの教育経験を共有しました。

日本語を教えてほしいと突然頼まれたら、「日本語って何から、どうやって教えたらいいの?」と戸惑ってしまうものです。それでも、他職種のJICAボランティアが自分なりに工夫しながら日本語授業に取り組んでいる姿に触れることができ、感動すら覚え、私自身も学ぶところが大いにありました。

今回は、それぞれの経験を共有することにより、今後の授業運営へのヒントに少しでもなればという趣旨でしたので、大きな成果を得られたと思っています。

心強いこのネットワークを生かし、APJ日本語普及部の一員として、私自身もより多く地方に足を伸ばして、教育の現場でアドバイスしていこうと思っています。

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ペルー日系人協会日本語普及部メンバー(後列右から2人目が筆者)

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2016年日本語教育地方セミナー修了式

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JICAペルー日本語教育勉強会での発表(1)


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JICAペルー日本語教育勉強会での発表(2)

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