結い回る(ゆいまーる)

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ピウラ州にある児童保護施設。ここでは、虐待や貧困により家族と生活することが困難な3歳から17歳までの約50人の子どもが暮らしている。当施設で、情操教育の一環としてレクリエーション活動などを提供することが私の主な任務だ。

子どもやスタッフと関わる中で、学力と生活力の向上、レクリエーション活動、子どもたちが社会と関わる機会の拡充などが必要と考え、活動計画を作成した。しかし、スタッフは毎日の仕事で忙しい上、私のスペイン語はつたなく、加えて50人全ての子どもに関わることの難しさを痛感していた。そんなとき、同期隊員を通じて仲良くなった地元の大学生が50人以上の友人たちと、施設のためにNGOを立ち上げてくれたのだ。

現在、彼らと子どもたちの希望を聞きながら、勉強の個別指導、スポーツ、料理、コンピューターなどのクラスを計画・提供している。さらに、彼らと環境教育隊員の協力の下、子どもやスタッフを巻き込んだ「ゴミの減少、再利用、再生利用(3R、注)、コンポスト、家庭菜園、施設内の緑化」のサイクルの定着を試行中だ。また、多くの人に施設に対して関心を持ってもらえるよう、ピウラ市役所やほかのNGOとの関係を強化したり、18歳を迎えた子たちが次の居場所を見つけるまでのよりどころになる場をどうつくったりするかを検討している。

私自身は毎日施設で空手や数学を教えたり、宿題を手伝ったり、子どもとコンポストや家庭菜園の手入れをしたりして過ごしており、何もできてないなあと、もやもやしていた。しかし、「僕もいろんな言葉を勉強して、世界中を旅したい。そして、いつか日本に会いに行くよ!」「学校の先生も悪くないね」「家を建てて庭にコンポストを作る」と、子どもたちが自ら夢を語り始めてくれたことに救われた。

みんなに出会えたおかげで、一人では絶対にできなかったことや夢にも思わなかったことを、ワクワクしながら本気で語り合えるようになった。そして今、こうして自分がここにいられるのは、これまでに出会ったすべての人たち、すべての日々のおかげだ。

「一人でお仕事疲れるね 二人でやると楽しいね ゆいゆいゆい ゆいまーる」
子どもの頃、好きだった歌を思い出した。

(注)ゴミ削減のための三つの取り組み。Reduce(ゴミを減らす)、Reuse(繰り返し使う)、Recycle(ゴミを資源として再利用する)のこと。



(関連リンク)

各国における取り組み ペルー

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施設スタッフの会議。 多忙だが話し合いはしっかり行われる

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NGO立ち上げの中心メンバー。活動計画作成前に施設を訪問

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同期の環境教育隊員とともに子どもたちの勉強会を行う


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NGOメンバーに対するコンポストの勉強会

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先生になるのも悪くないと話してくれた15歳の男の子(右)

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集まると元気になれる同じ街に赴任中の隊員(ペルー料理とともに)


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