O・MO・TE・NA・SHI

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近年、世界的にも「おもてなし」に対する関心が高まり、至る所で耳にするようになりました。客や大切な人への気遣いや心配りをする心が築いた、世界に誇れる日本の文化だといえます。

私は、職業訓練を兼ねた高校でホテル実技を教えています。ホテル実技とは、ホテルで働く上で必要な技術や知識ですが、本当にそれだけを教えればよいのでしょうか。

東ティモールに来てすぐに取り組んだのは、ホテルやレストランの調査でしたが、立派な建物と、そこに見合わないスタッフの態度がありました。ゲストが来てもあいさつをしない。気付かないふりをする。話し掛けてもぶぜんとした態度で接する…。当初、この国には「ホスピタリティ」というものはないのかな、と感じました。

しかし、それは間違いでした。東ティモールには明るく人懐っこい人が多く、知らない人でも街中で目が合うと、「Bondia !(おはよう)」とあいさつをしてくれて、話せば親身に接してくれます。そんな国民性を生かしたいと考え、配属先の学校ですぐに「ホスピタリティ」の授業に取り掛かりました。

「ゲストが来たら笑顔であいさつ」
「ナイフとフォークは順番に並べて置くだけでなく、きれいにそろえることが大事」
「仕事中にスマホを触っていたら駄目。常に周りに気を配ること」

簡単なことも実例を交えて説明し、クイズ形式で「こんな場面ではどうするか」を考えてもらいました。しかし、頭で理解はしていても実践することは難しいようでしたで、「なぜゲストにそこまでしなければいけないの?」と質問されたこともありました。

それでも、「ホテルの仕事はとても楽しいんだよ!」「ゲストに感謝される喜びは最高だよ!」と生徒たちに伝え、やりがいを持って仕事をやる大切さを話してきました。

先日、ある生徒が夢を語ってくれました。「この学校を卒業したら大学で観光について学びたい。大学を卒業したらホテルで働いて、たくさんの観光客に東ティモールの良さを知ってもらうんだ。ホスピタリティの気持ちを忘れずに」と。

将来、東ティモールに観光客が増え、ホテルが増え、「おもてなしの心」を備えた生徒たちが働く姿を、私も夢見ています。



(関連リンク)

各国における取り組み 東ティモール

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ホテル実習ルームで接客の練習

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ベッドメイキングの練習もします

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テーブルサービスも大事なホスピタリティ


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ホテル科の生徒を連れて高級ホテルを見学

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有名ホテルチェーンが東ティモールに進出

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この生徒たちが将来ホテルで働くのが楽しみです


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