学内の不思議な風習

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東ティモール国立大学の工学部校舎で補講を行ってから2週間がたったある日、職員室として使用されているプレハブの廊下に、1鉢の鉢花が置かれていた。なぜ1鉢だけこんなところに置かれているのかを現地のスタッフに尋ねると、意外な答えが返ってきた。なんと、学生に課せられたペナルティだというのだ。

新学期の授業が始まるまでの2週間は、履修登録期間である。学生はこの間に履修科目を決め、教官に署名してもらわなければならない。これを怠ってしまった時、履修許可をもらうために必要なのが、鉢花を持参して誠意を見せることだという。

ほかにも、驚いた風習がある。工学部のある女子学生と放課後、日本語の勉強をする約束をしていたが、当日になると、放課後は次の日のセミナーの準備で大変だからと延期した。しかしセミナーで発表するのは2名の教官と私であり、発表を聞く学生がなぜ準備で忙しいのか疑問に思った。

しかし当日を迎えて、女子学生が忙しかった理由に納得した。私たちの発表が終わると、学生が次から次へと料理を運んできて、教室の後ろに設置してあるテーブルの上に置いていく。焼き魚、野菜炒め、鶏肉料理、大量の白米、サラダ。手の込んだ料理が勢ぞろい。まるで宴会のようであった。これらは全て、私たち教官のために、女子学生グループが前日の夜から準備し、調理したものであった。

ここの学生たちは教官を非常に敬っており、このようなおもてなしを通して、発表をしてくれたことへの感謝の気持ちを表していた。以前は卒論発表を評価してもらうため、学生たちが牛や豚をまるまる一頭、審査する教官に振る舞っていたようだ。今では、教官の給料が上がったため、そのような習慣は薄れていったという。東ティモールの学内で経験した不思議な風習だった。



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各国における取り組み 東ティモール

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工学部の学生と

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授業の様子

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校内を散歩するヤギ


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150円の学食(お弁当)

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東ティモールの「神経衰弱」遊び

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市場のキャベツの山


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