モンゴルで図工の授業-子どもたちの想像力・発想力が輝く授業を目指して-

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「サイン・バイノー?」(モンゴル語で「こんにちは」)

みなさん、こんにちは。私は今、モンゴルのセレンゲ県という町に住んでいます。赴任する前に、JICA事務所の方から「セレンゲ県はきれいな景色とおいしい空気しかない、とても素敵なところだよ」と言われましたが、本当にその通りです。部屋の窓から見えるのは、どこまでも続く大草原と広い空・・・のんびりとした時間が流れるこの場所で活動できることをうれしく思っています。

私は、この町の「スフバートル第一学校」で、小学校教諭として図工の授業を行っています。モンゴルでは2009年にこれまで実施されてきた暗記中心の教育が見直され、子ども中心の授業を行う新学習指導要領が制定されました。しかしながら、授業を見学してみると、まだまだこの考えが浸透していない現状があると感じました。モンゴルの図工の授業は、教科書や教諭の手本通りに作品を作ることが多いです。そのため、子どもたちが「こんな風にしたい」「こうしたら面白いだろうな」と自分で考えながら作品を作る機会はほとんどありません。また、手本を写しているためにみんな同じ作品が出来上がります。

このような現状から、「子どもたちが自分で考えながら、作品を作る時間を多く取り入れたい」「その中で子どもたちの想像力・発想力を伸ばしていきたい」と考え、これらを目標に日々の授業作りを行っています。

これまで行った授業では、モンゴルの教科書に載っている題材を「パタパタ動く不思議な生き物」「世界に一つだけの私の木」「オリジナルの花火を打ち上げよう!」などとアレンジし、子どもたちが「こんな作品を作りたいな」と個々にイメージを膨らませやすくしました。

手本と同じものを作るという授業をこれまで受けてきた子どもたちには、自分で考えながら作ることは難しいのではないかという不安も最初はありました。しかし実際には、その子の個性がキラリと光るすばらしい作品がたくさん出来上がりました。

「こんな風に考えて作ったよ」という作品に込められた想いを聞いていると、子どもたちのもつ想像力・発想力の大きさを感じ、それらを引き出せる授業を作っていきたいなとあらためて強く思いました。

もちろん、うまくいくことばかりではありません。異国の地での活動・・・落ち込むこと、逃げたくなることもたくさんあります。そんな時に、私が大切にしている先輩隊員の言葉があります。

「モンゴル人の中にいれば、解決できる」

「紗都子の授業が子どもたちは大好きよ。いつもありがとう」と声をかけてくれるモンゴル人の教諭、「先生、次の授業はなに作るの?準備物はある?」と目を輝かせながら聞きに来る子どもたち・・・

辛い時に「まだまだここで私にできることを頑張ろう」と思えるのは、周りにいるモンゴルの人たちのおかげです。私一人ではできないことばかり。たくさんのモンゴルの人たちの支えがあるからこそ、私はここで自分の想いを形にして伝えることができています。

帰国まであと半年・・・そのことを忘れずに、子どもたちの想像力・発想力が輝く図工の授業を目指して頑張っていきたいです。

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私の部屋の窓から見える景色。夏は遊牧民のゲルが建っています

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授業の様子。担任の教諭がモンゴル語のフォローをしてくれます

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個性あふれる不思議な生き物がたくさんできました


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「世界にひとつだけの私の木」見てみてー!

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ティッシュとサインペンでオリジナルの花火を作ったよ!

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元気いっぱいの小学3年生


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