モンゴルで理学療法士

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私が理学療法士として活動しているのは、モンゴルの首都から東に約600キロメートルに位置するチョイバルサンという小さな町の病院。自ら患者に治療を行いつつ、同僚に理学療法についての技術指導する中で、「人」の大切さを実感している。

モンゴルの理学療法の歴史は浅い。2007年度から首都の国立医科大学の看護学部で養成コースが開始され、これまで131人のモンゴル人理学療法士が誕生した。

しかし、モンゴルでは医療従事者の人材不足や、日本に比べて短い入院制度、障害者には不便な生活環境など問題も多く、患者さんから「ありがとう」と言われても、「日本だったら・・・」という悔しさが残る。

そんなある日、以前に一緒に働いていた理学療法士の同僚の様子が気になって、その同僚が担当する治療部屋をのぞきに行った。すると、同僚は「この患者さんにはこんな感じでやっているけど、大丈夫かな?」と尋ねてきた。私のいないところでも、一緒に働いていた時に私が伝えた技術や知識を生かして、取り組んでいたのだ。この時の感動は、今も忘れない。

国が発展するためには「カネ」「モノ」も必要だが、一番大事なのは「ヒト」だと思う。様々な問題から、十分な医療を提供できるようになるまでには時間がかかる。しかし、患者さんに対し、「どうすればもっと良くなるのか」という気持ちをもっていれば、その活動は自ずと改善につながり、患者さんにも反映されていく。同僚の姿は、それが垣間見られた瞬間であった。

私自身も、様々な人に支えられて自分の活動が成り立っていることを忘れずに、残りの期間取り組んでいきたい。



(関連リンク)

各国における取り組み モンゴル

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同僚に理学療法の検査について説明する筆者(左)

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勉強会で手首の運動について説明する同僚

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もう一人の同僚(右)。学んだことをしっかり実践


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看護師と一緒に患者さん宅へ訪問

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モンゴルでは数少ない貴重な同僚。いつも感謝が尽きない(左が筆者)

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同僚たちがサプライズで誕生日会を開いてくれた(一番右が筆者)


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