スリランカの勤務時間、仕事の進め方(前編)

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【スリランカの勤務時間】
災害管理省が所管する気象局(Department of Meteorology, Ministry of Disaster Management)に勤務して、ほぼ3年が過ぎた。

職員の数や技術の進み具合には差があっても、ここの仕事の内容は日本の気象庁とほぼ同じである。私が昔やっていた気象観測であれば、私でも明日から当番に入れる。

違いはといえば、勤務時間である。交代制勤務に入っている観測員や予報官を除けば、一般の職員の勤務時間は午前8時30分から午後4時15分までである。日本と比べると、すいぶん早い退社時間ではないか。

朝はほぼ皆時間通りに来て、8時20分頃から始まる国歌の放送を廊下でも、階段でも、構内の道路でも直立不動で聞く。当然私も直立不動で聞く。このときは車もゲートで待たされる。

私の事務室は四方がガラス張りなので周りがよく見える。過去の社会主義政策の名残もあってか、スリランカの労働者は権利を正当に行使し、年休をすべて消化するのが当たり前と聞いており、空席が目立つ。

気象局の規則では昼休みは30分である。「キャンティーン」といわれる職員食堂でライス&カリーを食べるか、同じくキャンティーンで買うか持参するカリー弁当を食べる。スリランカの人は、昼近くなると老いも若きも、20cm四方ぐらいの包みを大事に小脇に抱えていそいそと歩いているが、あれはカリー弁当である。

気象局の職員数は200名近くなのに、定員15名のキャンティーンも、同じくらいの規模のランチルームも混むことはない。不思議である。きっと職員はお昼休み時間をフレックスで利用しているのだ。

さて夕方が近付いてきた。パソコンに向けていた目を周りに転じると、おや、人がいないじゃないか、ということがよくある。まだ4時である。みんな“ずる早退”しているのか?と思ったが、いやいや時休をとっているのである。

早く帰るのには理由があった。コロンボの街は周辺に大きく広がっており、一般の人がコロンボ市街地に住むことはまれである。聞いたところでは慢性的な交通渋滞のため、自宅から2、3時間もかけてやって来る。乗り継いでくるバスや電車は、座れるどころかぎゅうぎゅう詰めである。

なるほど、この通勤地獄を考えると早く帰りたくなるのは理解できる。

私はといえば、4時過ぎの静かな環境で少しだけ仕事をして、6時前に帰宅する。アパートのベランダからビールの入ったコップを片手に、インド洋に落ちる赤い夕陽を見る。申し訳ないほどのぜいたくである。(後編に続く)




(関連リンク)

スリランカの勤務時間、仕事の進め方(後編)

【写真】

気象局のキャンティーン(職員食堂)の様子。いつ行っても混んでいない

【写真】

キャンティーンの店員さん。手前の白い包みはテイクアウェイ(お持ち帰り)カリー弁当。値段はRs.100(約70円)

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