魅力的な国スリランカが抱えるごみ問題

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私はOJT(on-the-job training)の一環でJICAスリランカ事務所に3カ月間配属されています。スリランカには数多くの国立公園、ビーチ、世界遺産が存在し、年間の外国人観光客数は200万人を突破しています。多くの人々を惹きつけるスリランカですが、その一方で、深刻なごみ問題に直面しています。

スリランカにおける一般ごみ(企業や病院から発生するものは除く)の1日当たりの発生量は、1999年の約6,400トンに対し、2013年には約10,786トンと急激に増加しています。一方、ごみ収集率は2013年時点で3割程度です。また、分別はあまり行われていません。処分場では、全てのごみをまとめて積み上げていくオープンダンピング方式で処分されています。この処分方法は悪臭や害虫の発生、発生ガスによる火災などの問題を引き起こしています。こうした問題を解決するため、JICAは「廃棄物管理における汚染防止・環境負荷低減」というプロジェクトを実施しています。

プロジェクトの対象地の一つであるラトナプラ市は、ごみの量を減らすため、3R(注1)とごみの分別回収、生ごみのリサイクルに重点的に取り組んでいます。私は、リサイクル施設でスリランカの人々が行っている生ごみを堆肥に変える作業を見ることができました。また、このプロジェクトを一緒に実施している市役所のごみ処理責任者と、JICA専門家が施設の拡張計画について話し合う場に同席したところ、JICA専門家だけでなく、市の責任者もコストを抑える工事の仕方について提案している姿がとても印象的でした。このように日本側とスリランカ側がお互いの力を合わせることで、課題の解決につながっていくということを実感しました。

スリランカでは、このプロジェクトのほかにも、JICA海外協力隊が住民のごみ問題に対する啓発などの活動を実施しています(注2)。これらの協力を通して、スリランカが主体的にごみ問題への取り組みを継続し、魅力的な国であり続けてほしいと思います。

私はOJT期間を終えるとスリランカを離れますが、今後もスリランカおよび開発途上国の発展に貢献していきたいと考えています。

(注1)ゴミ削減のための三つの取り組み。Reduce(ゴミを減らす)、Reuse(繰り返し使う)、Recycle(ゴミを資源として再利用する)のこと。



(関連リンク)

(注2)世界HOTアングル記事「環境の種まき」和田さとみ隊員(2018年9月11日)

各国における取り組み スリランカ

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きれいなスリランカの海

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ラトナプラ市のごみ処分場

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ラトナプラ市の生ごみリサイクル施設(コンポストプラント)


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ラトナプラ市のごみ処理場での分別作業

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専門家とスリランカ側のプロジェクト関係者の会議

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