素朴さ残す地中海の国、アルバニアへの誘い

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「アルバニア」と聞いて、思い浮かぶことは何でしょうか。バルカン半島、アドリア海とエーゲ海の狭間、鎖国、ねずみ講、EU加盟候補国などと浮かんできた方は、次のページへ進んでいただいてもよいかもしれません。日本ではあまり多くは知られていないこの国について、本日は少しばかりご紹介いたします。

アルバニアはバルカン半島南西部に位置し、アドリア海とエーゲ海に挟まれたイオニア海に面しています。人口は約300万人でその大部分をアルバニア人が占め、主要言語はアルバニア語。現在の主要宗教はイスラム教(約7割)、アルバニア正教(約2割)、カトリック(約1割)とされています。主都はティラナ。

ほかのバルカン諸国と同様、ローマ帝国やオスマントルコの支配下を生き、近代国家としてのアルバニアが誕生するのは20世紀に入ってから。冷戦期は東側ブロックの一ヵ国ながら、旧ソ連や旧ユーゴスラビアとは袂を分かち、極端な鎖国政策をとるようになりました。「欧州の秘境」と一部で呼ばれるようになったのも、そのような歴史的背景からです。

90年代に冷戦が終息する中、民主化の波はアルバニアにも押し寄せ、鎖国から一転、国際社会への復帰を加速させます。市場経済への急速な移行は、国家も市民も巻き込んだ「ねずみ講」へと発展し、その破たんによって国民の3分の1が全財産を失う事態を招きます。市民の怒りは政府へと向かい、軍の武器庫が襲われるなどの暴動に発展し、政府は一時的に機能停止に陥ってしまいました。

そのアルバニアも2014年、EU加盟候補国のひとつとなりました。民主的な政治文化は定着しつつあり、社会経済的な発展も堅調で、そう遠くない将来、モンテネグロ、セルビアなどとともにEUの構成国となる見通しです。

ユニークな歴史をたどりながらも、欧州の統合へ向けて前進するアルバニア。ジロカストラ、ベラト、ブトリントなどの世界遺産都市も有しています。イオニア海に面したアルバニアの海岸線は、潜在的に、ギリシャの島々やクロアチアの海と同水準の観光資源を有していると評価する人もいます。

国際的に「デビュー」してしまう前に、素朴さの残るアルバニアの町や海を訪れてみるのも、いいかもしれません。ホスピタリティーに溢れた地元の人々が、地中海の海の幸で、もてなしてくれることでしょう。

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アルバニアのビーチは素朴さが魅力

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ジロカストラの歴史地区は世界遺産です

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今でも残る鎖国時の遺産(トーチカ)


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首都ティラナはユニークな壁絵があちこちに

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地中海の海の幸をめしあがれ

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