ベオグラードで日本語を学ぶ生徒たち

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私が日本語教師として活動するベオグラードの語学高等専門学校の生徒たちについて、紹介します。学校は1870年に創立され、日本語コースは1992年に始まりました。現地の生徒たちは小学校で8年間過ごした後、この専門学校で4年間勉強します。ほぼ全員がその後大学に進学し、留学を選ぶ子もいます。英語やフランス語、ロシア語、日本語、中国語など、さまざまな言語の中から一つを選択して試験を受けて入学してきます。日本語は2人のセルビア人の先生が教えています。語学だけではなく、歴史や社会、哲学、音楽、体育などの普通科目も学んでいます。

生徒たちは、英語を第二言語として小学校から勉強してきているので会話も作文も大変よくできます。日本語コースは、1年生から4年生まで計48人の生徒がいます。女子が多く、男子は一クラスに1~3人ぐらいです。服装は自由で髪の色も全く規制がなく、紫、緑、ピンクなどみんな好きな色に染めています。生徒はセルビア全土から来ているので、祖父母の家から通ったり、寮に入ったり、片道1時間半ぐらいかけてバスに乗って来たりしています。授業は2部制で、1部は朝8時から午後2時まで、2部は午後2時から夜8時までです。朝食を食べてこない生徒は、学校内にあるパンの店から安くて美味しいパンを買って食べています。 

生徒たちは、幼いころから見てきた日本のアニメや映画が大好きで、日本語の響きの美しさにひかれたり、物語に憧れを感じたりと、日本の文化や歴史、日常生活などに興味津々です。文法は簡単だと感じているようですが、漢字はやはり難しく、苦手な生徒もいますが、宿題は必ずしてきます。彼らの姿から、「学ぶ」ということは、「知る喜び」があって初めて身につくものだと再認識させられました。私もインターネットなどを使い、楽しく学べる授業を模索する毎日です。

ベオグラードはほかのヨーロッパの国々に近いので、生徒たちは休みや修学旅行などの機会にいろいろな国に出かけます。帰ってくると必ず旅行先で日本人に会ったとうれしそうに報告してくれます。イタリアで道に迷っている日本人を助けた話やブダペストで老夫婦と話した話、イギリスで会った日本人のこと。生きた会話の実践を、生徒たちは伸び伸びと楽しんでいます。こうした生徒たちや先生方とのコミュニケーションを通して、私自身も多くの刺激を受けて学び、日本語教授法や日本の語学教育など、いろいろと考えさせられています。



(関連リンク)

各国における取り組み セルビア

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おそろいの日本語のTシャツを着る生徒たち

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語学祭で一般の人に海苔巻きやお好み焼き、あんこ入りどら焼きを無料で振る舞いました。漫画本も展示しました

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かるたを楽しむ生徒たち


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校内のパンの店には美味しいパンがたくさん並んでいます

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学校のロビーには生徒たちの色々な作品が展示されています

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