パラオ語でも日本語でもダイジョーブ

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「ダイジョーブ、ショウガナイ」「デンワ for you」「ゴメン、ゴメン」

パラオで生活していると、こういう会話がよく聞こえてきます。日本ではあまり知られていませんが、パラオ語の中には日本語が数多く取り込まれているのです。ちなみにパラオの公用語はパラオ語と英語で、アンガウル州ではそれらに加えて日本語も公用語になっています。

日本から直行便もあるパラオは、グアムからさらに南西の太平洋にある小さな島国です。国全体がサンゴ礁に囲まれているため、多様な海洋生物が生息し、ダイビングの聖地として知られています。また、サンゴ礁の死骸(石灰岩)からなるロックアイランドが、2012年に世界遺産に登録されたこともあり、日本から年間3万人ほどが観光で訪れています。

パラオは、第1次世界大戦後から太平洋戦争終結までの30年ほど、日本に統治された歴史があります。この時代の影響を受けて、パラオ文化の中には日本文化が深く根付いているのです。特に日本語教育が盛んに行なわれていたため、高齢者の中には日本語を話せる人がたくさんいます。

現在のパラオ語の中に取り込まれた日本語には、最初に挙げた例以外にも、ダイトウリョウ、デンキバシラ(電信柱)、タンジョウビ、エモンカケ(ハンガー)、クルスィー(苦しい)、アジダイジョーブ(おいしい)、ツカレナオース(「お疲れさま」が転じてビールを飲むこと)、テンノウヘイカなどがあります。ちょっとおかしな使い方もありますが、パラオ語の2割くらいは日本語由来だと言われています。

このような理由から、パラオ人と会話をするとき、自然と日本語混じりになることが多いです。特によく使うのは「ダイジョーブ(大丈夫)」。OK、どういたしまして、なんとかなる、などの幅広い意味で使われるため、何かと「ダイジョーブ、ダイジョーブ」と言ってしまいます。

日常用語以外に、パラオ人の名前にも日本語の影響が残っています。クニオ、タダオ、ハルミなど日本人のような名前を持つ人がたくさんいます。さらに、ヤマグチサンのように敬称の「さん」も名前に取り込まれてしまった人もいます。

パラオ語や人の名前に日本語が数多く残っていることを、私はここに来るまで知りませんでした。観光だけではなく、日本語を母国語の一部として使うパラオを日本人にもっと知ってもらえれば、より深くお互いの国や人を理解することにつながっていくと思います。

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世界遺産になったロックアイランド

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地元ビール「レッドルースター」でツカレナオース

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太陽の光が海底30メートルまで届くブルーホール


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サメの群れ

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アジダイジョーブな地元産のマングローブガ二

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海面から眺めた夕焼け


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