ツラフォノ(村の掟)

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現地サモア人に「どこに住んでいるの?」と聞かれ、「サバイイのサマタイウタだよ」と答えると、「かわいそう・・・」と同情されるほど、サモアの田舎に住んでいます。そんなサモア一の田舎隊員として、サモアの文化である「ツラフォノ(村の掟)」について紹介したいと思います。

私の住むサマタイウタ村は、首都アピアのあるウポル島ではなく、人口が少なく、サモアの伝統的な暮らしや文化がより根強く残っているサバイイ島にあります。村人は、とてものんびりとした生活をし、ほとんどの人が定職を持たず、プランテーションでタロイモやバナナ、ココナッツ、ブレッドフルーツなどを取って食べ、海外に住むアイガ(家族)の送金に頼る生活をしている状態です。

そんなサモアが平和なのは、「マタイ(首長)制度があるから」と言われるほど、サモア社会においてマタイ制度は重要な役割を担っています。マタイとは、簡単に言えば、村の首長、有力者たちです。そのマタイが村の掟・ルールとしてツラフォノを決め、それに背くことをした人がいれば、マタイ会議で話し合いをし、その村人を罰します。いわば、マタイが村の法律を決め、裁くので、政治家であり、警察官、はたまた裁判官のような役割を担っているのです。

私の村には少し驚きのツラフォノがありますので、クイズにしました。(  )に当てはまる言葉を考えてみてください。答えは最後にあります。

① サマタイウタ村の男性は、(   )を長くしてはいけない。
② サマタイウタ村の人間は、(   )を巻かなければならない。
③ サマタイウタ村の人間は、(   )を飲んではいけない。

そのほかにも、他の人間のプランテーションには入ってはいけない、門限の時間(18時と22時)は出歩いてはいけない、毎週日曜日には教会へ行く、16歳以下の男女はデート禁止などのツラフォノがあります。

ツラフォノを破ると、どんなことが起こるのかというと、罰金を取られたり、村にお供え物を提供しなければならなかったり、最悪の場合は村を追放されたりします。お供え物の内容は罪の大きさによって異なり、マタイ会議で内容を吟味され、決定されます。例えば、ブタ一頭と缶詰の箱(サバ缶や、コンビーフ缶など)、マット(イエトンガ)などをお供えすることが多いようです。

「平和を守るため。特に若者のためにツラフォノがあるんだ」と家族は言っていました。日本の人にとっては、ちょっと不思議に思うようなルールもありますが、これがサモアの文化・伝統の一部です。私は、サモアへ来る前から『「旅人」ではなく「住人」に』という目標を立てていました。サモアの、サマタイウタ村の、「住人」として、ツラフォノを始めサモアの伝統・文化を尊重し、これからも村人たちと良い関係性を築けていければと思います。

【ツラフォノクイズの答え】
① 髪の毛 ② イエラバラバ(腰巻布) ③ ビール

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村のマタイ会議の様子

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村のマタイたちと村長

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お供え物の例


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腰に巻いているのがイエラバラバ

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よくあるお供え物の一つ、マット(イエトンガ)

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