青い海が輝く観光地バヌアツのごみ事情

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バヌアツは、海と空がとても青くてきれいな、南太平洋に浮かぶ島国です。私は廃棄物管理の専門家として、気候変動省やポートビラ市役所、ルーガンビル市役所の皆さんと一緒に活動しています。

日本は同じ島国として、大洋州諸島に積極的にODA支援を行っています。私は、技術協力「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクトフェーズ2(J-PRISM2)」のメンバーとして、どうしたらバヌアツで適正かつ持続的な廃棄物管理ができるかを考え、実践するお手伝いをしています。大洋州地域横断的なアプローチで、Cleaner Pacific 2025(注1)という地域戦略に基づいて、他の島国と連携しながら活動を行っています。

常々感じることですが、廃棄物管理の仕事はとても幅広く、技術だけでは問題を解決することはできません。ごみはそこで暮らす人々の生活と密着していて、技術が、その土地の生活様式や文化、風土、価値観などの社会的背景と融合して初めて、適切な廃棄物管理の姿が見えてきます。

バヌアツの首都ポートビラの人口は約5万人ですが、毎日50トン以上のごみが処分場に運び込まれています。家庭ごみはイエローバッグと呼ばれる黄色の有料ごみ袋を使って排出され、ブッファ処分場に搬入されます。ブッファ処分場は、日本の技術を利用した準好気性埋め立て(注2)構造であり、「福岡方式」と呼ばれています。

最近、バヌアツでは他国に先駆けてプラスチックの袋、トレイ、ストローを禁止する条例が制定され、2018年7月に施行されました。プラスチック袋の代替品として、伝統的な葉っぱで編んだかごバッグなどがあらためて注目されています。

「Klin Vanuatu」はバヌアツの公用語ビスラマ語で「きれいな街・バヌアツ」を意味します。私は、廃棄物管理は、きれいな街に暮らす「当たり前」を守る大切な仕事だと思っています。これからも現場に寄り添う支援を行っていきたいと思います。

(注1)「廃棄物と汚染防止を含む大洋州地域廃棄物・汚染管理戦略2016-2025」。国際機関太平洋地域環境計画(SPREP)が定めた大洋州の廃棄物管理戦略。
(注2)福岡大学と福岡市が共同開発した環境保全型のごみ埋め立て技術で、日本の埋め立て処分場の標準方式となっている。



(関連リンク)

各国における取り組み バヌアツ

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バヌアツは青い海がきれいな観光地

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玄関先には家庭ごみのイエローバッグが(黄色の有料ごみ袋)

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ブッファ処分場は日本の技術を使った準好気性埋め立て地(福岡方式)


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ごみ収集車が不足し、小さなトラックでごみを運搬している

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100世帯の家庭ごみと市場・事業者ごみの排出実態調査を実施

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ボートでごみを回収するラグーン清掃は島しょ地域の特徴


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