学際的研究交流を通じたインド工科大学ハイデラバード校キャンパスデザイン支援プロジェクト

2013年4月16日

背景

2008年に設立されたインド工科大学ハイデラバード校(IIT-H)では、現在、仮キャンパスで教育・研究活動が行われており、2012年12月現在で1065名の学生と94名の教員が在籍しています。インド政府は新キャンパスのための約2平方キロメートルの用地を確保しており、2012年後半から一部建設工事が開始されています。IIT-Hは学生、教員、事務スタッフ等も含め、将来は約3万人のキャパシティを有する施設整備のマスタープランを策定しています。

インド政府は新キャンパス施設のうち、IIT-Hの教育・研究環境の中核となるような学科棟、大講義棟、図書館などの施設整備に対して円借款による日本の支援を要請しています。

事業概要

円借款による支援を要請されているIIT-Hの新キャンパス施設のうち、日印の人材交流のシンボルとなりうる6施設(国際交流会館、学生会館、ビジネス・インキュベーションセンター、国際会議場、総合研究センター、中央図書館)に対して、日印の学術的な交流を通じた建築デザインを支援します。プロジェクトの実施を通じて円借款による支援を要請されているIIT-H新キャンパス施設建設の迅速化が図られるとともに、日印の人材交流の象徴的な施設として建築デザインが行われることで、開発効果の増大を見込んでいます。

プロジェクトの特色

本プロジェクトは、IIT-H支援の重点5分野(注)のうち、都市工学分野の代表である東京大学大学院工学系研究科の藤野陽三教授、大野秀敏教授、川添善行講師ならびに東京大学の若手研究者が関わり、2011年6月から開始されています。キャンパス整備計画のなかでの優先度を考慮して建築デザインを行っており、2011年度には国際交流会館と学生会館、2012年度にはビジネス・インキュベーションセンターと国際会議場、2013年度には総合研究センターと中央図書館の建築デザインを作り上げていきます。

建築デザインの検討にあたっては、インド国内の建築事例及び大学関連施設の調査のみならず、大学の強みを活かして、都市工学や建築分野に関する最新の研究成果を活用し、また環境、エネルギーなどをはじめとする多くの研究分野との連携を図ることで、総合力と日本ならではの特色ある施設設計の提案を行っています。また、構造設計においては、最新の構造設計及び流体解析技術をとりいれた設計を行うと同時に、インドでの施工を見据えて、IIT-Hの関係者を日本に招聘し、日本の施工現場や打設工法試験の視察なども行っています。

2〜3ヵ月に一度は現地ハイデラバードに大型の建物模型を持参し、設計意図や施設仕様、予算条件などの協議をIIT-Hのデサイ学長をはじめとした新キャンパス整備計画の関係者と行い、双方向の対話を通じた設計支援を行っています。

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プロジェクトキックオフ協議直後の集合写真(2011年8月19日)

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新キャンパス建設の様子(2013年3月)

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東京大学とIIT-Hの協議の様子(2013年3月)

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IIT-H関係者を招聘し、特殊工法の打設実験を実施(2012年12月)

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東京大学とIIT-Hの協議の様子(2012年9月)

(注)重点5分野:1)ナノテク・ナノサイエンス、2)デジタル・コミュニケーション、3)環境・エネルギー、4)デザイン・マニュファクチュアリング、5)都市工学

(建築デザインを行っている対象6施設の概要と建築デザインの特色についてはこちらを参照ください。)