養蚕普及強化計画

背景と目的

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インドは古くから養蚕が盛んな国として知られていますが、同国で生産される絹生糸の大部分は品質の劣る多化性蚕から生産されるため、サリーなど絹織物の「タテ糸」となる二化性生糸の大部分は中国など海外からの輸入に頼っています。本プロジェクトは、インドにおける絹生糸の品質向上を目指した15年間にわたる技術協力の最後の5年間で実施されたもので、二化性養蚕の普及システムの確立を目的とした活動が行われました。

  • 協力期間:2002年8月〜2007年8月
  • 協力金額:約400百万円
  • 実施機関:繊維省中央蚕糸局
二化性養蚕とは
二化性養蚕では、自然状態の孵化が1年に2回行われる蚕の飼育です。二化性の繭は、多化性と比較して、品質・収量ともに優れています。

事業概要

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本プロジェクトでは、養蚕部門の上流から下流に至るまで幅広い協力を行いました。具体的には、(1)優良蚕種の大量製造、(2)養蚕技術の南部3州(カルナタカ州、タミルナドゥ州、アンドラプラデシュ州)の農家への普及、(3)繭の取引市場における品質評価システムの導入、(4)製糸部門における繰糸機などの設備の開発改良、(5)行政部門の強化など、インドにおける二化性養蚕の面的な拡大が持続することを目的とした各種活動を実施しました。

事業ハイライト

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本協力を通して、インド側関係機関の能力向上とともに連携強化がはかられ、持続的に二化性養蚕が農民に普及する体制が整備されました。この結果、3,700戸以上の農家に二化性養蚕技術が普及し、プロジェクト終了後も増加を続けています。これらの技術を習得した農家には大幅な所得向上(約2〜10倍)が実現するなど、インド農村部の生計向上・雇用創出に多大なインパクトが現れました。