明星大学と現地青年団体との交流会が開催されました

2009年9月7日

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参加者に対してインドの児童労働問題の概況を説明する帰国研修員のパヌーさん

9月4日、明星大学(東京都日野市)学生スタディツアーと現地の青年団体NIFAA(National Integrated Forum of Artistsand Activists)との交流会がデリー市内のYMCAにて開催され、当事務所から山田浩司次長が出席しました。

この交流会を主催したNIFAAの代表は、JICAの青年研修プログラムで来日経験のあるプリットパル・シン・パヌーさんです。パヌーさんはJICAの研修で広島原爆慰霊碑や広島平和記念資料館等を見学して平和の大切さを学び、帰国後もNIFAAの全国ネットワークを通じて、インド青年に対して平和を訴える取組みを続けてきました。また、帰国研修員同窓会にも加入し、インドにおいても日本とインドの青年間の交流を深める機会を設けて欲しいとJICAインド事務所に度々要望してきました。

他方、毎年夏になると日本の大学ゼミやNGOがスタディツアーを主催し、日本から多くの学生や社会人の方々がインドを訪れます。JICAインド事務所においても、今年も幾つかのグループの訪問を受けてきました。その中で、明星大学のスタディツアーから当地での日程案について相談を受けたインド事務所では、パヌーさんが提案していた日印青年による交流機会の開催の好機と考え、NIFAAとの交流会を明星大学にも提案させていただき、同学から快諾をいただきました。当事務所がJICA帰国研修員と日本からのスタディツアーとを仲介した最初の事例となりました。

交流会では、人文学部毛利聡子教授を団長とする学生ツアーの中心課題である「児童労働」をテーマとして、白熱した議論が交わされました。児童労働をインドの大きな社会問題として捉える日本側に対し、インド側も子供の人権に関する啓蒙が教育の中で十分行われていないという現状を認める一方、現在インドに1700万人いるといわれる児童労働者の半数が農村部で生活していることを鑑みると、家族の中での役割分担によるところも大きく、その根底には子供も働かざるを得ない貧困の問題が横たわっていると主張しました。

意見交換は予定時間をはるかに超えて活発に行われました。JICAの帰国研修員と日本の今を繋げる試みは、今後も様々な形で展開していきたいと当事務所では考えています。

(文:インド事務所 滝口)