帰国研修員同窓会、年度末に向け活発に活動

2010年2月15日

1月から2月にかけ、JICAインド帰国研修員同窓会(JAAI)が活発に活動を行ったのでまとめてご案内します。

1.学校生徒を対象とした環境啓蒙プログラム

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環境啓蒙プログラム開会式典でのステージパフォーマンス

1月29日、市内北部アショク・ビハール地区にあるクラチ・ハンスラジ・モデルスクールを会場に、市内で環境クラブを課外活動で設けている学校25校が参加して、環境啓蒙プログラム「自然は育む(NatureNurtures)」が開催されました。これは、デリー州政府とも連携して行われたこのイベントでは、(1)特別仕様コスチュームをまとっての個人ステージパフォーマンス、(2)環境啓蒙ポスター制作、(3)パワーポイントを用いた気候変動問題啓蒙プレゼンテーション、の3部門で個人戦が行われ、その成績集計の結果として学校対抗の順位も決まるという個人・学校対抗コンペが行われました。

インドの学校生徒が、コペンハーゲンサミットが何故上手くいかなかったのかを分析し、何が温暖化や気候変動に繋がるのか、そしてそれらがなぜ問題なのかを整理し、それらを趣向を凝らしたコスチュームで思い思いの形のパフォーマンスで観客にアピールしてくれたり、映像やアニメーションをふんだんに盛り込んだパワーポイントを見事に駆使して立派なスライド発表をやってくれたりする姿には本当に驚かされ、インドの明日を担う生徒さんの意識の高さに驚かされるイベントになりました。

2.技術セミナー「水と衛生」

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技術セミナー会場の様子。活発な意見交換が行われる

2月6日、市内インディア・ハビタット・センターにおいて、JAAI技術セミナーが開催されました。このセミナーは、JAAIの一般会員に対して国際社会とインドで懸案となっている開発課題について理解を深めてもらうために毎年行われているもので、今年は「水と衛生」をテーマとして取り上げ、各界の有識者が招聘され、(1)地下水砒素汚染問題、(2)ヤムナアクションプラン(ヤムナ河水質保全)、(3)産業排水の浄化再利用、といった分野で発表が行われました。

とりわけ、基調講演として行われたコルカタ・ジャダブプール大学環境学部チャクラボルティ教授の発表は、インドにおける地下水砒素汚染の広がりと、長年の汚染地下水摂取による健康被害の実態を映像をふんだんに使ってアピールするもので、国民の7割が居住するインド農村部で特に貧困層に対して起きている砒素中毒の深刻さを目の当たりにした出席者が言葉を失う姿が印象的でした。

3.障害児童によるステージパフォーマンス

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障害児童によるステージパフォーマンス

2月13日、東デリーのアマル・ジョティ・スクールにおいて、同校生徒による歌やダンスといった文化スポーツ活動パフォーマンスが行われました。これは、JAAIの一般会員を対象に開催された文化行事で、子供連れのJAAI会員の姿が会場には多く見られました。アマル・ジョティ・スクールは、障害を持った児童と持たない児童を同数受け入れてノーマライゼーションの理念に基づく教育が実践されている画期的な学校で、柔道やアーチェリーといったスポーツ活動や歌、ダンスといったステージパフォーマンスの双方に力を入れています。代表のトゥーリさんは国際NGOリハビリテーション・インターナショナルの教育分科会の委員長で、国際アビリンピック活動の強力な推進者でもあります。

子供は日頃の練習の成果を披露することで、自分に対する自信をつかんでいくことが期待されています。こうした見られること、評価されることでエンパワーメントに繋げようとする試みは音楽療法でもよくとりあげられるもので、そうした活動を盛り込もうという動きは、昨年度JICAが実施したインド向け青年研修「社会福祉コース」の参加者の間でも進んでおり、日本で学んだことの1つとしてインドで実践されようとしているものです。

(文:インド事務所・山田)