日本語教師隊員が公開研究会で発表

2010年3月15日

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右から2人目が松本隊員

2010年3月12日、デリー市内のジャワハルラル・ネルー大学で開催された国際セミナー「言語教育は言葉と文化を結ぶ(Language Educationas a Bridge Between Language and Culture)」の1セッションで、同大学に配属されている松本彩隊員(日本語教師、H21年度短期)が発表を行いました。

このセミナーは同大学日本・韓国・北東アジア研究科と国際交流基金、早稲田大学日本語教育研究センター言語文化教育研究会の共催で2日間の日程で開催され、松本隊員が発表した「調査と評価」セッションは、開会式に続く重要なセッションで、国際交流基金日本語教育専門家によるインドの日本語教育事情の概観に続き、松本隊員は「インドの大学における日本語学習者の特徴−ジャワハルラル・ネルー大学における言語使用状況調査と言語学習ビリーフ調査をもとに」と題して日本語で行われたものです。

発表では、普段松本隊員の指導を受けている大学生からの聴き取りにより、同大学の日本語学習者の特徴として、(1)外国語学習に対して特に心理的な抵抗はない、(2)単に先生の言うことを鵜呑みにするのではなく主体的な学習スタイルを好む、(3)話すことよりも、書くこと・読むことには苦手意識がある、(4)反復練習や聴解練習の重要性を理解し、発音の正確さに留意している、(5)ヒンディー語による文法解説や英語による語彙説明が有効だと考えていることなどが明らかになったとし、さらに教室での日本語学習活動への示唆として幾つかの点が挙げられました。

インドへの日本語教師隊員の派遣は2006年の協力隊派遣再開後の第1号として始まったもので、大学と中等教育機関に対し、これまでに延べ18名の隊員が派遣されてきました。これにより、徐々にインドの日本語教育における協力隊の認知は高まってきており、研究会での発表を依頼されるまでに至っています。

今後も、隊員のネットワークの中で経験の共有が図られ、その結果得られた示唆がより公的な場でインドの日本語教育関係者に広く普及していくよう期待していきたいと思います。

(文:インド事務所・山田)