高速道路ガイドライン発刊記念セミナーの開催について

2010年5月17日

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セミナーの登壇者

インドの高速道路の整備延長は、ムンバイ・プネ高速道路(2002年完成)とアーメダバード・バドダーラ高速道路(2004年完成)の2路線、計200kmにとどまっており、高速道路の整備は遅れていました。しかしながら、高度経済成長を支えるためには、高速道路の整備が不可欠という認識がインド政府内に強まり、2022年までに約18,000kmの高速道路網を構築する構想が打ち出されたほか、その実現に向け高速道路の整備に特化した「高速道路庁」設置の検討が始まっています。また、約1000kmの高速道路がいよいよ今年度に発注される予定であり、ようやく高速道路の整備が本格化する段階となったところです。

JICAの技術協力プロジェクト「持続可能な高速道路開発のための能力向上プロジェクト」では、インド政府の高速道路行政能力の向上を目指し、道路技術者が業務に活用できる高速道路ガイドラインの整備、及び高速道路ガイドラインを活用した研修コースの計画・立案を実施しています。

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高速道路ガイドラインを贈呈された山中所長(隣が田中JICA専門家)

この度、本技術協力プロジェクトで整備した高速道路ガイドライン「Guidelines for Expressways」がインド道路交通省(Ministry of Road Transport and Highways)の基準書として発刊されたことを記念し、JICAとインド道路交通省の共催でセミナーを開催することになりました。本高速道路ガイドラインは計画・設計・運営・維持管理の4編で構成されており、インド道路協会より販売が開始されています。セミナーは、インド主要都市(チェンナイ、バンガロール、デリー、ムンバイ、コルカタ)で実施されており、2010年5月7日には、首都デリーで第3回目のセミナーが、インド道路交通省シナ道路局長、JICAインド事務所山中所長の臨席のもとインドハビタットセンターで開催されました。セミナーでは、本技術協力プロジェクトのカウンターパートであるカンダザミー課長から高速道路ガイドラインの発刊に至った背景を、田中JICA専門家から高速道路ガイドラインの概要説明がなされました。また、本ガイドラインの運営編・維持管理に係る概要について駄竹JICA専門家から説明されました。

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熱心にセミナーを聴講する参加者

セミナーは、インド道路交通省の職員ほか、インド国道庁、州政府、道路協会関係者等、約40人が参加し、高速道路に対する高い関心が伺えました。

今後は、高速道路に関する適切な知識を関係者に理解してもらうため、高速道路ガイドラインを活用して、インド国立道路技術研修所で高速道路研修を実施していくほか、地方都市でも出前講座等により、その普及に努める予定です。本技プロにより高速道路の技術的な知識を修得できる環境が整ったところであり、高速道路整備が今後、促進されることが期待されます。

なお、セミナーで使用されたプレゼン資料は、以下のインド道路協会のホームページに掲載されています。

(文:JICA専門家 田中衛)