日印「低炭素技術の適用促進に関する研究」プロジェクト間もなく本格始動 —本邦民間企業の低炭素技術をインドに導入促進—

2010年10月20日

JICA、インド環境森林省、財務省、エネルギー資源研究所(以下、TERI:所長ーラジェンドラ・K・パチャウリ IPCC議長)は、本年度はじめに「低炭素技術の適用促進に関する研究」プロジェクトの実施にかかるR/D(注1)に署名し、その後、日本側研究実施機関である財団法人地球環境戦略機関関西研究センター(以下、IGES関西研究センター)とともに、先方共同研究パートナーであるTERIとプロジェクト詳細について協議してまいりました。

近く、日印双方のプロジェクト関係者が一同に介し、本研究プロジェクトの戦略的な方向性について話し合うためのJoint Coordinating Committeeを開催する運びとなりました。

本研究プロジェクトは、地球規模課題対応国際科学技術協力(通称:SATREPS)というプログラムの一環として行われるものです。ちなみに、SATREPSは「科学技術外交」を推進するためにJICAおよび独立行政法人科学技術振興機構(JST)が連携し創設した新しい枠組みで、地球規模課題解決に資する4つの研究分野((環境・エネルギー、生物資源、防災、感染症)を設定して国内及び開発途上国の研究機関の共同研究を後押しするプログラムとして2008年よりスタートしました。

本プロジェクトは、IGES関西研究センターが京都大学(共同研究G代表:竹内佐和子同大客員教授)や関西に所在する日本の大手電機機器メーカー等の協力を得て、インド側研究機関であるTERIとともに、気候変動対策に資する国際共同研究を実施するもので、日本の民間企業が有する低炭素技術(注2)のインドにおける適用策について約4年間かけて研究していくものです。4年間の活動を通じて、インド側研究者が日本に来日しての共同研究やインドにおいてパイロットプロジェクトを立ち上げての実証研究なども計画されています。

また、本プロジェクトは、経済発展の著しい新興国の代表格であるインドのエネルギー効率改善を通じた気候変動対策であるとともに、我が国の持つ技術をインドに広める下地を作ることを通じて、将来的に我が国民間企業のビジネスチャンスを広げる要素も多分に持っております。そのため、JICAおよびJSTとしても内外関係者のサポートを得ながら本プロジェクトを支援していくほか、今後もこのような官民を挙げた協力プロジェクトの形成・実施に邁進していく所存です。

(注1)討議議事録(Record of Discussions)。JICAが技術協力プロジェクトを始めるにあたって、相手国の実施機関と協力の内容について合意した事項を取りまとめ、双方が署名した文書です。

(注2)想定技術:
中小企業(商業用ビルを含む)を対象とした効率的な空調・照明技術、効率的なエネルギー・マネージメントシステム、新エネルギー技術等