1000の中小企業を育成するプロジェクトが発足:包括的成長のための製造業経営幹部育成支援プロジェクト

2013年7月17日

2013年7月17日、「包括的成長のための製造業経営幹部育成支援プロジェクト」(Champions for Societal Manufacturing:CSM)の一部である、「1000 SME」の発足にあたりその内容を紹介するセミナーがニューデリーで開催されました。

「1000 SME」は、VLFM(Visionary Leaders for Manufacturing)プログラムの中小企業コースとして開講されていた、中小企業育成を目的とした1年間のコースをさらに拡大・深化していくことを目的としています。このプログラムは一次サプライヤと二次サプライヤとが組となって活動を展開し、双方の事業の発展のために必要なWin-Win関係の構築を図るものです。まず双方のトップの意識改革をおこない、次に両者にまたがる生産・調達フローの最適化を実践しますが、一次サプライヤ自らが「やって見せる(Do & Demonstrate)」を徹底し、従来の元請・下請けという階層的な関係を抜本的に変革することが、このプログラムの最大の特徴です。

セミナーには、中小企業経営者や産業団体を中心に120名を超す参加者が集まり、注目度の高さと期待がうかがいしれました。セミナーではこれまでVLFMの中小企業育成コースを受講して高い成果を上げた3社のインド企業の成功事例を、それぞれの企業の代表者が具体的な数字による成果を交えて発表し、参加者の関心を集めていました。そのほか、インド政府から中小零細企業省(Ministry of Micro, Small & Medium Enterprises)のS N Tripathi局長、国家製造業競争力委員会(National Manufacturing Competitiveness Council:NMCC)のAjay Shankar次官が参加し、インドの製造業、ひいては国家の発展に中小企業が果たす役割の重要性や中小企業の革新をこのプログラムが推進していくことへの期待が表明されました。

日本側からは中小企業コースの形成立案をこれまで担ってきた古橋武之JICA専門家よりプログラムの特徴と特色が説明され、また司馬チーフアドバイザーからはこのプログラムの特色である共同改善のプロセスの重要性を中国の故事を交えつつ解説しました。会場にはコース参加企業の成功事例を発表するボードが設置され、参加者は興味深くそれぞれの事例を見たり、企業からの説明を受けたりしていました。

インドの中小企業は国の製造業の45%の生産を占め、輸出の40%に貢献するなど、製造業のみならず、インド全体の将来を考えるうえで欠くことのできない存在です。今回発足した今回発足した1000 SMEは、2次・3次サプライヤを巻き込んで、新しいWin-Win関係の構築に取り組むコースであり、中小企業のリーダーから関連する企業にいたるまでの大きな波及効果が期待されています。インドの雇用促進や中小企業の経営能力の強化を通じてインド政府が国家目標としている「包括的(Inclusive)な成長」に貢献するという大きな目標に向け、今後の進展が期待されます。

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事業の成功を祈り、インドの風習に従いランプに火が灯されました。

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1000SMEプログラムのパンフレットがNMCCのAjay Sjankar次官(中央)により公開されました。

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プログラムの特徴を説明する古橋専門家。

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司馬チーフアドバイザーの講演と会場風景。120名を超える聴衆が熱心に耳を傾けました。

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コース参加企業による成功事例の展示。