JICAの支援によるインド北部ウッタラカンド州における治山技術協力プロジェクトの実施合意文書の署名

2016年9月1日

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R/D 署名式に臨むS.ラーマスワミー首席次官補(左から2人目)、ハリッシュ・ラワット州首相(左から4人目)、坂本威午JICAインド事務所長(左から5人目)

2016年8月29日(月)、国際協力機構(JICA)は、インド北部のウッタラカンド州政府との間で、技術協力プロジェクト「ウッタラカンド州山地災害対策プロジェクト」に関する実施合意文書(Record of Discussion: R/D)に署名しました。ウッタラカンド州デラドゥンで行われた署名式ではウッタラカンド州ハリッシュ・ラワット州首相(Mr. Harish Rawat, Chief Minister of Uttarakhand)同席のもと、同州S.ラーマスワミー首席次官補(森林担当)(Mr. S. Ramaswamy, Additional Chief Secretary, Forest, Government of Uttarakhand )とJICAインド事務所坂本威午所長による署名が行われました。本技術協力プロジェクトは、JICAとウッタラカンド州森林局(UKFD)の協力により、治山技術を用いた山地災害対策を実施する体制の強化に貢献するものです。

ヒマラヤ山系の急峻な地形を有するウッタラカンド州では2013年6月の豪雨により、大規模な洪水と土砂崩れが発生した結果、同州の北部地域を中心に4,200村落が被災、6,000人もの死者・行方不明者を出すという同国における未曽有の山地災害を経験しています。特に被害の大きかった農村部においては、道路・電気等のインフラ、学校・病院等の公共施設、堤防等の治水・防災施設、森林・農地などが甚大な被害を受け、住民の生活に深刻な影響が生じました。洪水と併せて発生した土砂崩れや斜面崩壊の多くは森林地域で発生しているため、UKFDが治山技術を用いた森林復旧、防災・減災対策を行うことが課題となっています。

このような背景のもと、本技術協力プロジェクトでJICAは日本の治山分野の専門家をウッタラカンド州に派遣し、災害リスクの高い斜面における対策実施の技術支援や、技術ガイドラインの整備などを通じて、ウッタラカンド州に適合した治山技術の開発、UKFD及び他の関係機関職員の知識・能力の向上、並びに開発された治山技術の同様の地形を有するヒマラヤ地域他州への普及などに取り組みます。

またウッタラカンド州では、JICAが支援を実施中の円借款プロジェクト「ウッタラカンド州森林資源管理事業」(2014年4月融資契約調印)の中で山地災害対策を施すことになっており、本技術協力プロジェクトで整備するガイドライン、治山技術、実施体制を活用するなど、連携して活動し一層の効果発現を目指していく方針です。

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豪雨により発生した土砂災害の様子(2013年6月)

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豪雨により被災した道路を避難する住民(2013年6月)