緊急援助ニュースリリース

帰国のお知らせ

ハイチにおける大地震被害に対する国際緊急援助(医療チーム)の帰国

2010年02月01日

1月13日(水)(日本時間)に発生したハイチにおける大地震を受けて1月16日に日本を出発した国際緊急援助隊医療チームは、レオガン市における医療活動を国際緊急援助隊自衛隊部隊に引継ぎ、1月29日(金)に無事全員が帰国しました。活動期間8日間で、延べ534名を診療しました。

隊員の帰国を受けて、JICAは成田空港で1月29日の夕刻に解団式を行いました。武正外務副大臣、ボルド駐日ハイチ共和国臨時代理大使、医療チーム支援委員長浅井医師、JICA黒田理事からは隊員の労をねぎらう言葉が寄せられ、団長や副団長からは誠意を尽くして活動を行った事が報告されました。

今般の活動は治安の懸念される状況下であり、PKO活動を行っているスリランカ軍がチームの警備に当たってくれましたが、その軍人からは、「日本は2004年末のスマトラ沖地震による津波災害のときにスリランカを助けてくれた。その恩返しとして、今回ハイチのために活動する日本チームを精一杯警護する」と伝えられました。

また、レオガンに入った最初の医療チームだったことから、それまで手当てを受けられていなかった重傷の患者が多く殺到し、処置にも時間がかかる中、列をなす人々からは「誰よりも先に、早く診て欲しい」と手招きをされる様子に、これまでの他国の事例以上に深刻さを感じた隊員も居ました。

それでも、怪我や処置の痛みに耐え、手当てを受けて帰るときには、患者はみな一様に笑顔を見せてくれた事や、再診に訪れる患者の日増しに良くなる姿、そして自らも被災者でありながら隊員の活動を全面的に支えてくれた看護学生は、精神的な負荷を感じつつ治療に当たる隊員たちにとって一番の励みになりました。医療チームが一方的に助けに行ったというのではなく、現地の人々に励まされながら活動できたことや、治安や物資など様々な制約要因がある中で、それぞれの隊員が「自分には何ができるか」を考えながら行動してチームワークを発揮した事が、最後まで全力で治療活動に当たる隊員の力となりました。

結果的に、レオガンに続々到着した他国チームやNGOともそれぞれの強みを活かして協働体制が築けた事、そして自衛隊部隊に引継ぎができた事で、患者の立場に立った治療体制が整い、隊員も安心して帰国することができました。

国際緊急援助隊医療チームは過去50回弱の派遣で一度も隊員の怪我や事故無くミッションを完結しており、上記の報告を受けて浅井委員長は、今回厳しい状況の中でも健康と安全に配慮して任務を全うしたことに対し隊員をねぎらいました。

なお、上記の緊急援助に引き続き、ハイチの復興プロセスへの支援として、日本政府・JICAは、国連・世界銀行・米州開発銀行等が中心となりハイチに派遣される復興ニーズ評価調査に参加(2月6日より)することを今般、決定しました。JICAはハイチの復興に向けて、切れ目のない支援を実施していきます。

以 上

診療開始を待つ人々

診療開始を待つ人々

笑顔を見せる子供

笑顔を見せる子供

子供の受付をする母親

子供の受付をする母親