国際緊急援助隊救助チーム 実践的な総合訓練を兵庫県にて実施

2017年3月24日

ASEAN職員参加による被災国での国際調整

エンジンカッターによるコンクリート切断

医療班による救助犬のケア

救出される要救助者

国際協力機構(JICA)は、海外の大規模災害に対して派遣される国際緊急援助隊(JDR: Japan Disaster Relief Team) 救助チームの実践的な総合訓練を兵庫県広域防災センター等で3月12日から3月14日まで実施しました。
海外で大規模な自然災害等が発生した場合、被災国政府からの支援要請に基づいて、日本政府はJDRチームの派遣を決定、JICAが同チームを派遣します。このうち、救助チームは、主に地震で倒壊した建物等に取り残された人々の捜索・救助を目的として、外務省、警察庁、総務省消防庁、海上保安庁、医療関係者、構造評価専門家、業務調整員(標準70名)で構成されています。
今回の総合訓練は、チームとしての即応力と国際基準で定める捜索・救助手法を実働で確認することを目的として実施しました。3月12日の朝に空港(JICA関西)に参集し結団式実施後に本邦出発、当日午後被災国に入国して活動を開始、という実派遣を想定したシミュレーション訓練として、隊員72名及び救助犬4頭の参加により昼夜を通して48時間連続で行われました。
警察庁、総務省消防庁、海上保安庁から構成される救助隊員は、地震災害で倒壊した建物内に閉じ込められた被災者を、救助犬や画像探索機を使って捜索。その後、200mm鉄筋コンリート壁や450mm鉄筋コンクリート梁等の破壊・掘削を行い、ガレキや倒壊・破損した建物の中から被災者を救出するなどの救助活動を行いました。
医療隊員は、活動現場で救出された被災者の応急処置を行ったほか、負傷した救助犬のケアも実施しました。
構造評価専門家は、被災した建物内で安全に救出活動を実施するために、救助隊員の活動現場に同行して建築物の安定化について助言を行いました。
指揮本部では、団長、副団長らを中心に救助活動の方針、負傷隊員の緊急輸送や安全管理などの計画を策定するだけでなく、他国の救助チームとの活動調整など国際社会との連携も実施しました。
また、総合訓練には、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の災害対応を調整する機関であるASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)の職員等4名に加え、ミャンマー消防局から局長以下3名が来日し、視察だけでなく訓練の一部に参加しました。日本の救助チームの知見をASEANに共有するとともに、今後、JDRがASEAN域内に派遣される際に、JDRの円滑な活動の展開に欠かせない相互理解の促進が図られました。
JICAは、今後、総合訓練の結果を活かして、引き続きより充実した、高いレベルの救助チームづくりを行います。