ボリビアにおける森林火災被害に対する国際緊急援助-供与物資の引渡し-

2019年9月10日

【物資供与の受領証への署名。左から秋山次長、フェルナンド少佐、櫻井書記官】

【支援物資を秋山次長からフェルナンド少佐へ引き渡し】

【JICA関西にて「災害医療マネジメント」を学んだカルデナス消防官の火災現場での消火活動】

ボリビア多民族国における森林火災被害に対して、国際協力機構(JICA)が供与した緊急援助物資が、同国に引き渡されました。

ボリビアに対し供与する緊急援助物資は、森林火災に対応する消防や警察の活動が円滑に進むことを目的に、ゴーグル、マスク、経口補水液等の迅速に調達可能な物を同国内で調達しました。9月6日13時(現地時間)より国防省市民保護次官室サンタクルス県事務所にて、ボリビア側からルイス・フェルナンド地方事務所代表・海軍少佐が、日本側から櫻井健在ボリビア大使館二等書記官、 秋山慎太郎JICAボリビア事務所次長らが出席し、同物資の引渡式を実施しました。

引渡式では、フェルナンド地方事務所代表・海軍少佐より、日本の迅速な支援に対する深い感謝の意が示されると共に、到着した物資は9月7日には早速、消火活動に従事する関係者に配送される旨が述べられました。これに対し、櫻井書記官より、本年は日本人移住120周年でもあり、今回の日本の支援が両国の一層の関係と友好の強化に繋がると共に、消火活動が円滑に行われ一日も早く収束することを希望する旨、発言がありました。また、秋山次長は今後もJICAは、防災体制強化に貢献する旨を伝えました。

今回の森林火災では、JICAが日本国内で実施する災害医療マネジメント研修*1やチリで実施するKIZUNAプログラム「都市型救助研修*2」 に参加した消防官らも現場での消火活動に従事しています。2017年に上記研修に参加したカルデナスさんは今回の支援の内容を知り、現場では呼吸器障害や脱水症状により離脱する消防官がいる中でとても重要な支援だと謝意を述べました。

なお、今回供与した援助物資は、同国政府により森林火災現場で活動する軍・警察・消防に届けられます。

*1中南米地域における災害発生時の行政と医療機関のマネジメント体制整備の促進及び同地域における災害医療分野での地域連携強化を目的として実施している課題別研修。
*2JICAの支援のもと、チリの捜索救助チームが周辺国の救助隊員に対して、地震災害で必要となる都市型捜索救助能力の向上を目的に実施している研修。

以上