教員職能開発に関する仏語圏アフリカ域内経験共有セミナー開催

2015年4月23日

概要

主催:セネガル教育省
場所:セネガル
開催日:5月26日〜29日
26日:開会式典 (ダカール)
27-29日:技術会合(ティエス)

参加者

アフリカ3ヶ国(セネガル、ニジェール、ブルキナファソ)の教育省行政官、JICAプロジェクトカウンタパート及び専門家、ケニアJICA専門家他、ドナー(ADEA(注1)、UNESCO(注2))など約140名。

(注1)アフリカ教育開発連合(Association for the Development of Education in Africa)
(注2)国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)

背景・目的

2008年から2つのフェーズに渡って続いた理数科教育改善プロジェクト(PREMST(注3))では、初等教員に対して、定期的に継続できる研修モデルを構築し、教科知識と教授法向上に向けた取り組みを行ってきた。パイロット活動として始まった研修は2014年より全国に拡大し、全初等教員約54000人に対して研修が実施されるようになった。ブルキナファソ、ニジェールにおいても、2000年代後半より同様の取り組みが行われていることから、各国の経験を共有し、教訓を学ぶことを目的として開催された。

英語圏では、理数科支援を受ける国々が集まってこのような技術会合を開催した実績があるが、授業実践に関わるテクニカルな内容は通訳を介しの協議が困難であるため、今まで、仏語圏アフリカ諸国にはこのような経験共有の機会が閉ざされていた。そのような背景の下、今回、理数科プロジェクト実施の実績のある国に絞って、仏語圏アフリカにおいて初めて経験共有の場を持つに至った。

(注3)Projet de Renforcement de l'Enseignement des Mathematiques, des Sciences et de la Technologie

内容

本会合は26日の開会式典と27日から29日おける技術会合の2部に分け、実施された。

26日の開会式典では、初等教育局長、ADEA代表、JICAセネガル事務所長、教育省事務次官の挨拶の後、1)PREMSTの活動実績、2)PREMSTの活動評価、3)アクションリサーチとして実施中のグループワーク強化活動の紹介の3つの発表を行った。現職教員研修を通じて、教員の教科知識かつ授業における指導力が向上したこと、試験結果で生徒の算数の学力が向上したことなどが成果として伝えられた。午後には、ブルキナファソ、ニジェールが、ビデオ教材や指導案作成など様々な側面から教員の指導力の向上を支援し、実践に向上が見られることを発表した。

これらの発表を受け、プロジェクト活動を通じて得られた成果を如何に拡大し、継続していくかという点を中心に議論が行われた。具体的には、教員養成校との連携、カリキュラムとの統合など制度化を推進するとともに、いかに教員のやる気を出すかという工夫が必要であるということを再確認した。

2日目からは、実務レベルの視学官を中心に41名がティエスに場所を移し、技術会合が行われた。同会合では、授業研究や「グループワーク強化活動」など、セネガルの活動を視察するだけでなく、域内会合での経験を今後各国の活動に生かしていくための行動計画作成も行われた。学校訪問をすることにより、授業研究、グループワーク強化活動それぞれに対して参加者が現場で見たことをもとに様々な議論がされたが、特に、グループワークを強化することによって、教員が個々の生徒に注意を払うようになったことに感銘を受けた参加者が多かった。実際、ブルキナファソでは、個々の生徒の学びに焦点をあてたアクションリサーチを開始することを行動計画として立てた。

最後に、会合全体の宣言として、各国において成果品を教員養成校と共有する、新たな取り組みに挑戦するため各国でアクションリサーチを考案・実施することなどに加え、今回のような域内会合での経験共有を継続し、各国が学び合いを促進するなどそれぞれの国での実践に向けた具体的な提言がなされ、会合を終えた。

関連リンク

ODA見える化サイト

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開会式典では、全国の州、県のトップや教員養成校の校長など教育省関係者ほとんどの参加のもと盛大に行われた。

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開会式典では、教育省事務次官が終日議長を務めた。

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2日目からは場所をティエスに変え、参加人数も40名程度に絞り、技術会合を実施。

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現場視察1):授業研究視察の様子。

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現場視察1):授業研究において、授業観察後、授業に関しての協議の様子。

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現場視察2):「グループワーク強化活動」を実践する学校の教員が実際にどのような授業を実践しているのかを視察。