ODA工事建設における事故防止に向けて−一般社団法人国際建設技術協会と共催で研修を開催

2016年5月17日

概要

会議名:2016年度ODA建設工事におけるコンサルタントの工事安全管理能力コース
開催日:2016年5月17日(火)
共催:(一般社団法人)国際建設技術協会と共催
場所:JICA市ヶ谷ビル600会議室

主な参加者

講師:(株)片平エンジニアリング・インターナショナル中嶋開発業務本部長/日本工営(株)コンサルタント海外事業本部林国際契約統轄部長・迫田技術統轄部安全衛生管理室長/(株)オリエンタルコンサルタンツグローバル小林品質管理室長/JICA資金協力部梅永参事役

参加者:ODAによる海外の建設プロジェクトへ施工監理の立場で参加する可能性及び意思のあるコンサルタント38名

背景・目的

我が国ODAにより、様々な地域と国において建設工事が進められています。ODA供与国の中には、安全衛生関連の法制度や関連組織が整っていない国がまだ多く、ルールの未整備や工事関係者の不十分な安全意識が要因となって、建設現場で事故や労働災害、公衆災害が起こっています。これらの事故や災害の発生を防止するためには、全ての工事関係者(JICA、相手国政府、発注者、施工業者、コンサルタント)が協働し、現場の施工条件、労働環境、社会環境等を十分に把握し、事前対策や危険予知活動を行ったうえで災害防止に努めることが重要です。

建設事業において、調査、計画、設計、入札図書作成、施工監理を担当するコンサルタント企業は安全管理に係る諸活動を監理し、改善指導/命令を行い、現場の安全管理向上に努めています。しかしながら施工安全に関しては、その重要性は認識されているものの、残念ながらコンサルタント企業に十分な知見・ノウハウが蓄積されていないのが現状です。

本研修は、ODA建設工事における安全管理の現状、課題、及び具体的な実務上のポイント等をテーマに、コンサルタント企業の施工監理段階における安全管理能力の向上を目指し、JICAと国際建設技術協会が共同で実施しました。

内容

<研修内容>

・ODA建設工事における安全強化の必要性とJICAの安全管理への取り組み
・日本の安全衛生管理
・コンサルタント業務契約・工事契約における安全管理
・建設工事におけるコンサルタントの安全管理の具体的業務のポイント
・安全管理とコンサルタントの役割−現場での安全管理事例を含めて−

<アピールポイント>

1)事業の質の向上に向けた新たな課題のために、コンサルタントから有益、具体的な提案を頂いた。
工事安全はJICAが重視する課題として新たに対外的に方針を示したものである。その方針にコンサルタントが共鳴し、時間をおかず、それを具現化する具体的な方策を提案頂いた。これまでコンサルタントからは、契約制度の改善などの提案は様々頂いているところであるが、今回は、質の向上のための具体的な方策について時宜を得た提案を頂いた。今後も新たな課題に対して、是非、今回のような具体的な解決策の提案を頂きたいという意味でアピールしたい。

2)事業の質の向上のために民間企業が会社の枠を超え結束した。
途上国のため、また業界全体のレベルアップのため、コンサルタントは当初、JICAの支援がなくとも実施する、との考えで、自らの発意で研修の実施を決定した。また、研修においては、各社は会社という枠組みを超え、惜しげもなく自社のノウハウを提供し、業界全体としてより高いレベルへの移行を図った。他の分野や業界にも同様の取り組みが広がることを期待する意味でもアピールしたい。事業の質の向上のために外部からの要望へJICAが迅速に対応した。

3)意欲のあるコンサルタントからの提案を、JICA関係部署(企画部、社会基盤・平和構築部、資金協力業務部、国際協力人材部)で協力し、早いスピードで実現化(研修実施)した。
コンサルタントは具体的な講義を実施したが、JICAが共催することとし、またJICAも重視する方針を示すことで、研修の意義を高めた。コンサルタントなどのパートナーの前向きな要望に迅速に対応し、パートナーとの関係を良好にする模範的な取り組みと考えられる。

関連リンク

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研修に打ち込む受講者

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建設現場の事例紹介