NEPAD(アフリカ開発のための新パートナーシップ)計画調整庁長官来日、TICAD VIプレイベント公開シンポジウムを開催

2016年6月30日

概要

会議名:公開シンポジウム「TICAD VIに向けて−アフリカ経済の多様化と産業化を通じた構造転換に向けた課題−」
開催日:2016年6月30日(木)
主催:アフリカ開発のための新パートナーシップ計画調整庁(NEPAD Agency)、国際連合工業開発機関(UNIDO)、JICA
場所:国連大学 ウ・タント国際会議場

主な参加者

主な登壇者:
【来賓挨拶】
丸山則夫氏(外務省アフリカ部 部長)
【基調講演・パネルディスカッション】
イブラヒム・アッサン・マヤキ氏(NEPAD計画調整庁 長官)
【プレゼンテーション・パネルディスカッション】
・高橋基樹氏(京都大学大学院 教授)
・引頭麻美氏(大和総研専務理事、公益社団法人経済同友会幹事及びアフリカ委員会副委員長)
・テディアン・ボイ氏(UNIDOカントリーパートナーシップ部 工業開発官)
・加藤宏氏(JICA 理事)
【閉会挨拶】
国吉浩氏(UNIDO東京事務所 所長)
【司会】
池亀美枝子氏(NEPAD計画調整庁 長官特別顧問)

参加者:182名
アフリカ各国の大使館関係者 36名(うち、大使10名)
国連機関、メディア、民間企業等より146名

背景・目的

NEPAD計画調整庁長官のイブラヒム・アッサン・マヤキ氏の招へいに伴い、NEPAD、UNIDOと共にTICADVIに向けた公開シンポジウムを開催した。
アフリカは2000年以降、順調に経済成長してきたが、昨今の一次産品価格の下落や中国経済の停滞を受け、新たな経済的課題に直面しており、アフリカの持続的で包摂的な成長のためには、経済の多様化と産業化を通じた経済の構造転換が不可欠とされている。
しかし、経済の構造転換の意味するところは多様であり、それを実現するための政策手段と優先順位は各国・各地域により異なる。また、日本が官民の力を合わせながら、アフリカの構造転換を支援し、同時に日本とアフリカの間でWin-Winの関係を構築するために何ができるのか。
このような問題意識に立ち、今年8月にケニアのナイロビで開催されるTICAD VIに向けて、アフリカ経済の構造転換の意味・位置づけを再確認するとともに、それに対する日本と国際社会の課題について議論した。

内容

【基調講演】
NEPAD計画調整庁長官 イブラヒム・アッサン・マヤキ氏は基調講演の中で、世界経済が低迷する中で、アフリカ自身が経済構造転換に取り組む必要性、特に域内統合を通じた市場拡大の重要性と、若者の雇用促進のために、都市部における工業化・産業化だけでなく、地方部における農業の近代化や付加価値化、農家の起業支援を進めていく必要性について言及した。

【プレゼンテーション】
シンポジウム前半は、アフリカの経済構造転換とは何か、また日本はアフリカ経済の構造転換の実現にいかに貢献できるかについて、パネリストそれぞれの立場から発表があった。
有識者代表である高橋基樹氏(京都大学)からは、アフリカの経済構造転換を進める土台としての教育・保健分野等への息の長い支援の必要性について、また経済界代表である引頭麻実氏(経済同友会)からは、日本企業のアフリカ進出は徐々に進みつつも未だ発展途上であることを指摘したうえで、日本が今後も貢献できる分野として、インフラ整備と人材育成の重要性について言及があった。また、国際機関代表としてのテディアン・ボイ氏(UNIDO)は、工業化のための戦略的な官民パートナーシップの重要性について指摘し、加藤宏氏(JICA)からは、経済構造転換に向けて、JICAの取り組みを事例に、農業、インフラ整備、人材育成等、これまで日本のODAが伝統的に重視してきたセクターに加え、より一層民間セクターに直接アプローチする取り組みの必要性について問題提起があった。

【パネルディスカッション】
後半のパネルディスカッションでは、加藤氏をモデレーターに、会場参加者からの質問にマヤキ氏、高橋氏、引頭氏、ボイ氏が回答する形でそれぞれの知見と経験を共有した。特に、1990年代のIMFや世界銀行による構造調整政策による負の影響を踏まえ、アフリカ自身が如何に戦略的に産業政策を立案・実行できるか、また、日本の支援の比較優位とは何かについて議論が行われた。
最後に加藤氏は、アフリカの経済構造転換を支援するために今後注目すべき点として青年海外協力隊が帰国後にアフリカに戻り起業するケースが増えていることに触れ、このようなアフリカビジネスにチャレンジする若者を支援する制度づくりの可能性に触れた。

関連リンク

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基調講演:イブラヒム・アッサン・マヤキ氏

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プレゼンテーション:加藤宏氏

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質疑応答

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会場の様子