チリのサケ養殖産業『Chile’s Salmon Industry』発刊記念セミナー −持続可能な養殖開発を目指して−

2017年4月28日

概要

セミナー名:チリのサケ養殖産業『Chile’s Salmon Industry』発刊記念セミナー −持続可能な養殖開発を目指して−
開催日:4月25日(火)、28日(水)
主催:JICA、日本大使館、チリ大学
場所:チリ国サンティアゴ市(25日)、プエルトモン市(28日)

主な参加者

平石好伸在チリ日本大使
エウヘニオ・サモラノ漁業次官(代)
ホセミゲル・ブルゴス水産局長
エドゥアルド・アギレラ水産局ロスラゴス事務所長(プエルトモント市)
マヌエル・アゴシンチリ大学経済学部長
細野昭雄JICA研究所シニアアドバイザー
飯塚倫子国連大学リサーチフェロー
佐野元彦東京海洋大学教授
ホルヘ・カッツチリ大学経済学部教授、他

背景・目的

今日、チリはノルウェーに次いで世界第2位のサケマス生産・輸出国になり、輸出金額は35億ドル(2015年)に達している。日本は、チリの最大のサケマス輸出相手国、チリからのサケマスの輸入なくして日本の食卓は成り立たない。

両国のサケを取り巻く関係は、約半世紀に及ぶ。チリのサケ産業発展の歴史、その中での日本の協力の軌跡、今後のサケ産業発展に向けての教訓・提言がまとめられたChile's Salmon Industry(英文)が出版され、その本のローンチセミナーを、日本・チリ修好120周年関連事業の一環として、4月25日サンティアゴ市において、また4月28日にチリ南部のプエルトモント市において開催した。

内容

二つの会場には、チリの行政機関、大学、サケ養殖生産業者など各々約50名が一堂に集まりセミナーが実施され、本の骨子の紹介とともに、「持続可能な養殖開発を目指して」と題して、今後のサケ養殖発展に向けた意見交換が行われた。プエルトモントでは、かつてJICAのサケプロジェクトで活躍し、その後チリのサケ養殖産業を牽引している元カウンターパートであるパブロ・アギレラ氏、マリオ・プッチ氏たちが出席した。チリ政府関係者、大学研究者、養殖業者たちが一堂に介し、チリのサケ産業の発展を顧みながら今後のサケ養殖のあり方を議論する場を作ることはむずかしく、元カウンターパートたちの支援があって実現できた。

Chile's Salmon Industry の編著者は、JICA研究所の細野シニアアドバイザー、国連大学の飯塚研究員、チリ大学のカッツ教授。このセミナーは、JICA研究所とチリ支所の連携により実施され、本の編著者の方々に加え東京海洋大学の佐野教授が来訪し、「日本の過去そして現在の養殖からの教訓」と題して講演を行った。また、JICAサケプロジェクトの魚病専門家としてチリ人カウンターパートの指導を行い、元中央水産研究所長を務められた全国水産技術者協会の原理事長が出席頂き、セミナーの目的をより価値の高いものとしてくれた。

チリのサケ養殖産業を取り巻く環境として、赤潮などの環境対策、零細漁民を含む地域コミュニティとの共生のあり方などの課題がある。今回のセミナーは、サケを取り巻く日本とチリとの関わりを広める上で、また今後の課題を関係者と共有する上で大きな成果を上げ、成功裡の下に終了した。

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書籍発刊記念のバナー

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『持続可能な養殖産業を目指して』をテーマとして実施されたセミナーのバナー

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サンティアゴのセミナーで冒頭挨拶をする平石大使

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プエルトモンセミナーに集まった養殖関連業者や日智サケプロジェクトの元カウンターパート

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日智サケプロジェクトで1970年に北海道で第一回研修員として養殖技術を取得し、その後のチリ養殖産業の発展に貢献したパブロ・アギレラ氏が、当時の経験から今日の発展に至るまでの経緯を発表した。

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現在のコジャイケ市のDr. Shiraishi孵化場(日本・チリサケプロジェクト発祥の地)