ADB総会セミナー「目標から行動まで:国家計画の策定における持続可能な開発目標の統合」

2017年5月5日

概要

会議名:ADB総会セミナー「目標から行動まで:国家計画の策定における持続可能な開発目標の統合」
開催日:2017年5月5日(金)16:00〜17:30
主催:アジア開発銀行(ADB)
場所:横浜市(パシフィコ横浜)

主な参加者

モデレータ:
Stephen P. Groff(Vice-President, ADB)

パネリスト:
Shamshad Akhatar(Uncer-Secretary-General, UN ESCAP)
Bambang P.S. Brodjonegoro(Minister, Natioanl Development and Chair of BAPPENAS, Indonesia)
Yolanda Kakabadse Navarro(President of the Board, WWW International)
Remy Rioux(CEO, AFD)
Oyun Sanjaasuren(Chair, Global Water Parternership)
鈴木 規子(JICA 理事)

背景・目的

2030アジェンダが採択されてから1年が経過し、各地域・国でSDGs達成に向けた様々な取組が開始されている。本セミナーは、政府、国際機関、二国間援助機関、市民社会の各代表者によってSDGsへの取組状況に関する情報・意見交換を行うことを通じて、SDGsへの取組における重視すべき手段・アプローチを明らかにすることを目的として開催するもの。

内容

1.分野横断的な取組について
SDGsのゴール・ターゲットは相互に関連しており、その達成には分野横断的なアプローチが不可欠。一例として、食品ロスの低減が水の節約といった環境保全にも繋がるなど、SDGsであげられる多くの分野は環境分野と相互に影響し合う。各国がSDGs達成に向けて分野横断的に取り組む際、大統領/首相レベルによる強いリーダーシップのもと、関係省庁間による効果的なコーディネーションが行われることも重要。

2.キャパシティ・ディベロップメント(CD)の重要性について
SDGs達成のための計画策定、ファイナンシング、パートナーシップ、イノベーション、データ収集、モニタリング等、いずれのフェーズにおいてもCDが必要であり、個人、組織、社会の全てのレベルでCDを行うことが重要。また、各国がSDGsのゴール・ターゲット間の関係性を理解し、費用対効果の高い分野へ公共投資を行うための能力強化も課題。

3.地域・国どうしの学び合いについて
SDGsへの取組状況は国毎に異なるが、国境を越えて国どうしで知見や教訓を共有することは各国での取組を促進するために有益。国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は、SDGs地域フォーラムを開催し、同フォーラムの中で国どうしの学び合い(peer-to-peerでの意見交換)の場となるプラットフォームを設置。同プラットフォームには、ADBなど国際開発金融機関(MDBs)も巻き込んでいる。

4.パートナーシップ、資金動員について
SDGs達成には政府、企業、市民社会、援助機関等全ての関係者による協働が求められており、「誰も取り残さない」の実現のためにもパートナーシップが重要。開発資金面では、各国の徴税政策・システムに加え、MDBsとの連携強化、民間資金の動員などが不可欠。SDGsに係る公的支援を行う際には民間投資のレバレッジにも留意する必要がある。

5.鈴木理事のご発言ポイント
モデレータの質問に答える形で、上記1、2及び4の議論をリード。「インドネシアSDGs計画策定支援」及び「マレーシア・イスカンダル地域を対象とした低炭素化社会シナリオの構築能力向上支援」の事例を紹介しつつ、分野横断的で包括的なCD及び省庁横断的な取組の重要性につき強調。さらに、「ベトナム・ホーチミン都市交通計画調査」の事例も説明の上、民間等他機関からの資金を動員するためには、マスタープランの策定支援を通じて分野横断的且つ中長期的な開発の全体像を示すことが望ましいと提案。最後に、本総会中にADBと締結された保健分野のMOUに言及し、SDGs達成に向けて新たなパートナーシップを推進したいと締め括った。

関連リンク

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パネリストとして登壇する鈴木理事

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パネルディスカッションの様子