防災グローバル・プラットフォーム会合 サイドイベント、展示スペース等でJICAの協力成果を積極的に発信

2017年5月26日

【画像】2017年5月22日から26日にメキシコ合衆国カンクン市で開催された防災グローバル・プラットフォーム会合(注)にJICAは参加しました。

(注)防災グローバル・プラットフォーム会合(Global Platform for Disaster Risk Reduction):
国連が主催し、加盟国政府を中心とした、民間セクター、市民社会組織、学術研究機関等を含む関係機関が、防災に係る進捗・取り組みを共有する世界規模の会合。2007年に第1回会合が開催されて以降、過去4回(2007、2009、2011、2013年)開催。今回は第5回目の開催。

2015年3月の第3回国連防災世界会議で仙台防災枠組が採択され、同年9月には「持続可能な開発目標(SDGs)」が策定され、持続的な開発に防災が位置づけられて以降、防災の主流化が進んでおり、今回の会議には防災関係者のみならず各国元首や財務省、公共事業省など多様な参加者があり(国連によれば、180か国以上、約6,000人が参加)、JICAの防災協力の成果も広く広報することができました。

協力成果の発信

JICA関係者が、以下のサイドイベント等で登壇しました。

(1)Innovative Actions on BBB:Unpacking International and Local Cooperation Experiences

【画像】ゴメズ・オスカル研究員(研究所)
JICAは、国際復興支援プラットフォーム(IRP)と共催し、研究所のゴメズ研究員が「より良い復興(Build Back Better (BBB))と防災はどのように連携できるか」というテーマで発表しました。2016年5月にトルコのイスタンブールで開催された世界復興サミット向けのリサーチペーパーや、研究所で実施した「二国間援助機関による人道危機対応に関する比較研究」と関連し、被災地のオーナーシップの重要性、BBBにおける防災を実現するための研究と知見、災害を契機とした社会・組織変化の限度について課題を述べました。

(2)Preparatory Event:A roadmap for engagement of women's organizations in the implementation of the Sendai Framework

【画像】UNISDRとジェンダー災害ネットワーク(GDN)の共催によるもので、田中由美子シニア・ジェンダー・アドバイザーが、パネリストとして登壇し、「災害時には男性よりも女性が犠牲となる。また女性の声は無視されがちで、性的暴力の被害にあい、労働負担も増える。政府の災害支援金や融資は男性中心に支給され、女性は復興に大きな役割を果てしているにも関わらず防災委員会などの意思決定の場から排除されている」と指摘しました。グッドプラクティスとして石巻市北上地区の住民男女参加型の地域復興まちづくりの事例などを紹介し、最後に「女性は変革の担い手としてのリーダーにならなければならない」と訴えました。

(3)From Sendai to the SDGs:Institutionalising grassroots women’s leadership for greater resilience

【画像】途上国の草の根の女性リーダーの声を聴くことを目的として、JICAが、世銀、ActionAidなど6つの団体と共催しました。田中由美子シニア・ジェンダー・アドバイザーは、同イベントのコメンテーターとして参加し、「仙台防災枠組の提言を実現していくためには草の根の女性の活躍が不可欠である。JICAは、数年前から、災害対応のために女性の能力強化とリーダーシップの向上を目指した研修を実施している。アジアのみならず中南米からも、政府と市民団体を招聘し、日本の地方行政や地域の女性団体とも交流を図ってきた。良い取組事例をもっとたくさん集めて共有していきたい」とコメントしました。

(4)Public partnership between Japan and Mexico on disaster mitigation of large earthquake and tsunami hazards:the SATREPS project

会議期間中に本体会議場で開催された、イグナイト・ステージと呼ばれる、本体会議参加者に向けての発表会では、地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)「メキシコ沿岸部の巨大地震・津波被害の軽減に向けた総合的研究」の日本側研究代表者である京都大学防災研究所の伊藤喜宏准教授が、メキシコが抱える課題とその課題解決に貢献しているSATREPSの概要を説明しました。登壇後は、海外の研究機関等から個別に質問があり、関心の高さが窺われました。

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(5)国連笹川防災賞の受賞

ブラジルで2013年から2017年まで実施中のJICA技術協力「統合自然災害リスク管理国家戦略強化プロジェクト」が開催期間中に国連笹川防災賞を受賞しました。

ブース展示

JICA展示ブースでは、JICAの防災協力に関するパンフレットや、メキシコ、チリ等防災関連JICAプロジェクトの資料に加えて、日本政府等の資料も配架し、日本の防災技術の発信、JICAの防災協力の成果発信を行いました。また、JICAの防災協力に関する映像も放映しました。JICAブースが展示会場の入り口近くで人の往来が多かったことも幸いし、開催期間中、多くの人の目に留まりました。また、生態系を活用した減災・防災(Eco-DRR)、ジェンダーと防災といったJICAの取り組みに興味を持つ人も多く、多くの問い合わせを受け、新たな関係者とのネットワークを構築することができました。

【画像】展示ブースには、平野達男参議院議員、伊藤敬幹仙台副市長、東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)等日本国内の防災関係者に加えて、マルガレータ・ワールストローム前国連事務総長特別代表(防災担当)や、各国の防災担当機関といったJICAの防災協力対象機関の幹部等、海外の参加者が多く立ち寄りました。また、開催国であるメキシコを中心に、JICAの帰国研修員も数多く展示ブースに立ち寄り、過去に参加した研修の様子を懐かしく語る姿も多く見受けられ、JICAの研修員受入事業が人材育成、日本の防災協力の理解への貢献、その後の人的ネットワークの構築に貢献していることが窺われました。

個別協議

本会合は、国連加盟国の代表者が一堂に会することから、この機会を活用し、JICA関係者は協力対象国及び他援助機関と最新の状況の共有及び意見交換を行いました。主な面談相手は以下のとおりです。
インドネシア国家防災庁(BNPB)副長官
フィリピン市民防衛局(OCD)長官
バングラデシュ防災救援省大臣
国連人道問題調整事務所(UNOCHA)緊急サービス部門代表
ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(UN Women)人道調整官兼プログラム副局長

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