長谷川理事が世界銀行グループ・IMF年次総会の防災イベントに登壇

2017年10月17日

10月10〜16日、JICAの長谷川理事は、世界銀行グループ・国際通貨基金(IMF)に参加するために米国ワシントンDCを訪問し、各国政府や世界銀行・IMF等の要人らと面談すると共に、防災イベントに登壇した。

【画像】13日、長谷川理事は「レジリエンス・ダイアログ」と題した防災のイベントにて冒頭挨拶を行った。この中で長谷川理事は、SDGs、仙台防災枠組みや気候変動パリ合意に触れ、2016年のG7伊勢・志摩サミットにて合意された自然災害のリスクに対する強靭性が確保されるためにも質の高いインフラ投資が重要な例として、日本の協力による「バーブーダ島零細漁業施設整備計画」(アンティグア・バブーダ)を挙げて強調した。また、レジリエンスを構築するためには、技術や情報をツールとして使いつつ、新しい視点を入れることが重要であると述べた。

【画像】ヴァージン・グループ創設者のリチャード・ブランソン氏も登壇し、自らが所有するカリブ海のネッカー島がハリケーン「イルマ(Irma)」に見舞われ、コンクリート製の地下室に避難し衛星電話を介して連絡を取った経験を紹介し、ハリケーン被害のあったカリブ島嶼国における持続可能な再建の重要性を訴えた。

モデレーターは世銀バスケス社会・都市・農村・強靭性上級局長が務め、元Titan AmericaのCEOであるアリス・パパドプーロス氏、元気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局長のクリスティアナ・フィゲレス氏及びインド国家防災委員会メンバーのカマル・キショル氏らが参加したパネルディスカッションでは、気候変動にも対応する低炭素かつ強靭なインフラの重要性などが議論された。

【画像】パパドプーロス氏は、都市化が著しい途上国では災害リスクの高い地域に人々が住まざるを得ない状況があり、政府はインフラ施設の耐災害基準を設けること、施工業者がそれらの基準をしっかりと順守する仕組みを作り質の高いインフラ建設を推進することが必要であると述べた。フィゲレス氏は、気候変動の適応には、大きく3つの1)Map it、2)Price it、3)Build itが必要であり、2)については脆弱なインフラが将来的に引き起こす被害や補強するために必要となる追加投資も含める必要があると強調した。キショル氏は、Resilient Societyに必要な要素は1)コミュニティの理解、2)科学技術に則った適用、3)強靭なインフラがあり、被災経験から学び、類似強度の災害にも耐えうる強靭なインフラ施設へと復旧・復興を遂げることが重要であると言及。

ハリケーンやメキシコ地震の影響もあり、気候変動・防災に関する聴衆の関心は極めて高かった。

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左から、元Titan AmericaのCEOパパドプーロス氏、元気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局長フィゲレス氏、ヴァージン・グループ創設者ブランソン氏、長谷川理事、インド国家防災委員会メンバーキショル氏、世銀バスケス社会・都市・農村・強靭性上級局長