アジア地域防災機関会合を主催−アジアの防災知見を国際会議に共同提案へ−

2017年11月9日

概要

会議名:アジア地域防災機関会合
開催日:2017年11月9日(木)
主催:JICA地球環境部防災グループ
場所:JICA本部229会議室

主な参加者

登壇者

アルミニンシ(インドネシア 国家開発計画庁)
バーサンスレン・デンバーエルニャム(モンゴル 国家非常事態庁)
ダカール・ウメシュ・クマール(ネパール 内務省)
ハルドン・エマニュエル・ロドリゲス(フィリピン ダバオ市災害リスク削減管理事務所)
ヘナディレイジ・ドン・ガミニ・プリヤンサ(スリランカ 災害管理局)
涌井 純二(JICA地球環境部次長 防災グループ長)
後藤 光(JICA地球環境部防災グループ課長)
秋山 慎太郎(JICA地球環境部防災グループ企画役)
細川 幸成(JICA地球環境部防災グループ企画役)

参加者

課題別研修「防災主流化の促進」参加者のうち8か国より上記登壇者含む計11名

ファシリテーター

竹谷 公男(JICA上席国際協力専門員)

コメンテーター

西川 智(一般財団法人 日本地域開発センター 総括研究理事)
小野 裕一(東北大学 災害科学国際研究所 教授)

背景・目的

背景

2015年3月に仙台市で開催された第3回国連防災世界会議において、2030年までの防災分野の行動指針である仙台防災枠組が採択されました。この枠組には4つの優先行動と7つのグローバル・ターゲットが設けられており、他のターゲットが2030年の期限とするなかで、グローバル・ターゲット(e)では、「国家・地方の防災戦略を有する国家数を大幅に増やす」とし、2020年を期限としており、目標達成に向けて取り組みをより推進していく必要があります。
こうしたなか、課題別研修「防災主流化の促進」によってアジアの防災関係機関が集まる機会を活用し、情報共有および意見交換の場を設けることとしました。

目的

地方防災計画と防災への事前投資にかかる現状と課題について意見交換を行い、本会合で得られた合意事項を世界防災フォーラム(2017年11月27日:仙台)において報告するほか、2018年7月に予定されているアジア防災閣僚級会合(AMCDRR)やその他国際会議の場において、アジア地域の防災関係機関とJICAで協力して継続的に発信していきます。

内容

会合は下記5つの題目構成で行われました。

  1. 【会合のコンセプト確認】
  2. 【仙台防災枠組グローバル・ターゲット(e)の現状と課題の確認】
  3. 【防災主流化の促進に向けて必要な取り組み】
  4. 【世界防災フォーラム、アジア防災閣僚級会合(AMCDRR)に向けて】
  5. 【ラップアップ】

各題目ではJICAより話題提供としてのプレゼンテーションを行った後、題目2ではフィリピン、スリランカ、ネパールから地方防災計画に関する発表、題目3ではインドネシアで取り組まれている防災主流化への取り組みに関する発表、題目4ではモンゴルよりアジア防災閣僚級会合の計画についての進捗の共有が行われました。これらを踏まえ、竹谷上席国際協力専門員がファシリテーターとなり、意見交換が行われ、題目5のラップアップにおいて、災害の多いアジア地域の防災実務者である立場から以下を含む内容を成果文書としてまとめることに合意しました。

  1. 2030年までに達成すべきグローバルターゲット、特に(c)経済被害の削減および持続的開発のための防災への事前投資の拡大を目指して、唯一2020年が達成期限となっているターゲット(e)中央・地方の防災戦略策定の達成に国連加盟国は注力すべき。
  2. ターゲット(e)の達成をアジア地域内のハイレベルで議論できるのは2018年のウランバートルAMCDRRが重要な機会であることから、ターゲット(e)を達成する上での阻害要因を確認し、参加国の経験を共有のうえ、2020年までの取り組み方針に道筋をつけるべき。
  3. 各セッションでは技術、予算、法的枠組み、中央・地方政府の実施体制等阻害要因と想定されるテーマを設定し、ターゲット(e)の達成に向けて各国における課題、原因、グッドプラクティスを共有する場とする。併せて各国が行うべき必要な行動について議論を深めるべき。

【アジア防災閣僚級会合(2018年7月:モンゴル)で議論されるべきテーマ】

  1. 2020年を目標年度としているターゲット(e)達成のため実践的方法
    (ア)ボトルネックとチャレンジ
    (イ)達成するための重要なポイント
  2. モンスーンや地震など広範囲にわたる頻繁な自然災害を経験するアジア地域各加盟国の経験の共有
  3. 防災を主流化するために、外交官や財務・計画部門に現場での経験をどのように投入するか
  4. 数多くの防災投資の取り組みの中での優先順位の付け方
  5. 災害による経済損失を減らすための構造物対策への防災投資は、被害の軽減には寄与しない災害リスク保険等より優先されなければならない

資料

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会合終了後の主要参加者による記念撮影

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会合の様子

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自国の状況について情報共有を行うインドネシアのArminingsih氏

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アジア防災閣僚級会合(AMCDRR)の準備状況について発表を行うモンゴルのBaasansuren氏

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意見交換時の様子。中央:竹谷上席国際協力専門員 右隣:西川理事、右端:小野教授