世界授業研究学会でシンポジウムを実施−インドネシアとザンビアの事例紹介

2017年11月24日

概要

会議名:世界授業研究学会(WALS)2017
開催日:2017年11月24日〜26日
主催:名古屋大学
場所:名古屋市

主な参加者

登壇者

JICA:又地淳 国際協力専門員、水野敬子 国際協力専門員
インドネシア教育大学:アセップ・スプリアトナ教授
ザンビア教育省:中井一芳 JICA専門家、カゼゼ・エスター氏
広島大学大学院:馬場卓也 教授

会場参加者

インドネシア、シンガポール、タイ、南アフリカ、ザンビア、日本などから約75名

背景・目的

  • 世界授業研究学会は、授業研究に関与する世界トップレベルの研究者や実践者が世界中から集う機会であり、その中でJICAの授業研究支援に関する経験を共有し、日本国内外の研究者・実践者に対してJICAの取組を認知してもらう。
  • インドネシアとザンビアは、JICAの支援により10年以上授業研究に取り組んでいる。
  • 先進国では、教員が自己研鑽として授業改善することが当たり前となっている。一方で、途上国では、専門性が低く教科知識が不足している教員が多く、待遇面も悪い現状があり、日本の授業研究の手法をそのまま実践することが難しい。
  • 両国の授業研究実践経験と成果を踏まえ、各国の状況に合った授業研究のあり方や授業研究の質の向上策について議論する。

内容

JICAのこれまでの授業研究支援国27か国のうち、10年以上授業研究に取り組み続けているインドネシアとザンビアの授業研究実施者より、子どもの変化に焦点を当て、具体的な実践例について発表を行った。

子どもの変化を引き起こす手段として、インドネシアからは授業計画時に使用する「Lesson Design」という方法が紹介された。この方法は、学習者の理解度の変化を想定し、そのような変化を促進するために、教員が課題を出すタイミングやその内容、課題解決のための支援方法について計画することを目的としている。

一方、ザンビアでは「授業観察ツールと授業後検討会のファシリテーション」が授業改善のために効果的であると発表された。教員たちが、授業観察ツールを用いて子どもの学習の様子を分析し、その分析をもとに検討会の議論を行うことで、2回目の授業では、仮説・実験・考察を通して学習者の思考力を高めるような授業に改善されたと報告があった。

インドネシア、タイ、南アフリカなどの参加者より、自国の課題と共通点があり参考になったとのコメントが寄せられた。授業の質向上のためには、子どもの行動を注意深く観察し、子ども、教員、大学教官、カリキュラム制作者など様々な関係者が協力していく必要がある。今後、両国でどのように授業研究が発展し、活用されていくのか楽しみである。

資料

関連リンク

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Lesson Designの説明をするスプリアトナ教授

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ザンビアの授業研究事例を紹介するカゼゼ氏

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登壇者一同