途上国のさまざまな課題をJICA職員がわかりやすく説明:民間向け「SDGs達成に向けた途上国の課題勉強会」開催

2018年2月15日

JICAの組織・事業概要・途上国の課題、民間セクターがSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む上で抱える課題などについて、JICAと民間セクターが互いに理解し、学びあうことを目的とした勉強会が2月15日、JICA市ヶ谷ビルで開催されました。この勉強会は、SDGs達成に必要なパートナーシップとイノベーティブな取組を双方が推進する機運づくりのため、民間セクターの自発的なネットワークである国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(以下、「GCNJ」:注)とJICAが共催したものです。参加企業はメーカー、金融、コンサルタントなどの業種から26団体37名、JICAからは本部の課題別事業担当者など23名が参加し、積極的に意見交換を行いました。

民間セクター・JICAがSDGsをキーワードに双方の事業・課題を共有

JICAは、途上国のSDGs達成を加速するため、多様なパートナーとの連携の拡がりによるイノベーティブな取り組みを推進することを方針として掲げています。一方、民間セクター側では、途上国という新たな市場への進出・事業展開を検討するにあたり、現場の詳細な情報などを必要としています。このような双方のニーズから、JICAは、GCNJメンバー企業との間で、SDGs達成に資する解決策・ビジネスモデルの創出を目的としたワークショップを2017年に試行するなどしてきました。

勉強会は、「まずはJICAから途上国の抱える社会課題の現状を知りたい」、「自社事業の強みを活かせる具体的な課題をテーマに意見交換を行いたい」、「民間セクター側のニーズも知りたい」といった過去のワークショップで寄せられた意見も踏まえ、JICA・民間セクターが「互いを知る、学びあう」ことに重点を置き、説明セッションから始まりました。JICA側から組織・事業概要と途上国が抱えるSDGsゴールに関連する5つの課題(水、自然環境保全、エネルギー、貧困削減、民間セクター開発)について、具体的事例を示しながらわかりやすく説明(発表資料は下部リンクご参照)。民間セクター側からも、各企業内でのSDGsへの取り組みの現状と課題、GCNJメンバー企業へのSDGs取組に関するアンケート調査概要などを説明しました。説明セッションの後は、課題毎の分科会に分かれ、JICAの各課題説明者がファシリテートする形でセッションを実施。参加企業は関心のある課題分科会に自由に参加し、活発な質疑・意見交換を行いました。

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JICA担当者による途上国の課題説明(第1部説明セッション)

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関心のある分野に分かれての意見交換(分科会)

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当日は企業側約40名が参加(第1部説明セッションの様子)

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勉強会の結びに、さらなる連携やSDGsへの取組を呼び掛けるGCNJメンバー

民間セクターの生の声「現地パートナー企業の信用力が心配」「ビジネスとして成立するか、という企業の視点を意識してほしい」

勉強会参加企業からは、「海外進出にあたり、現地でパートナーとなる企業の財務基盤や信用力の見極めが重要。JICAお墨付きの現地企業リスト、現地企業の信用力を高める支援などを期待」という声や、「ビジネスとして成立するか、という企業側の視点を意識した途上国課題の示し方(世界・地域全体の市場規模・数を示す等)があるとよい」といった意見が聞かれました。

また、「自社で途上国課題解決のための事業を実施したいと考えているか」とのアンケートの問いに対し、「具体的構想はないが社内で検討したい」との回答が過半数を占めました。さらに、「自社で途上国課題解決のための事業実施の障害になっているものは」との問いに対しては、「マーケットの情報・知識不足」や「人材不足」を挙げる回答が多く寄せられました。

その他、途上国の課題とJICA事業について知る貴重な機会となった等、今回の勉強会を評価する声が多く聞かれました。

クローズ

JICA側参加者からは、「参加企業にはこれまでJICA事業との関わりがあまりない企業もあり、そうした企業の生の声を聴取することができた」、「途上国でのビジネス展開にあたり企業が困難を感じる点、企業がJICAに期待する情報等について明確になった」といった感想が聞かれました。今後もJICAは、今回の勉強会の参加者意見も踏まえ、SDGs達成に向けた民間セクターとの具体的連携に向けた検討を進めていきます。

関連リンク

当日勉強会資料(JICA発表分のみ)