2018年10月11日
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)と独立行政法人国際協力機構(JICA)は、企業の海外展開の支援を強化することを目的に、両機関の連携促進のための覚書を2018年7月24日に締結しました。覚書締結の記念に10月11日都内にて、両機関の共催による「海外展開セミナー-事例から探る、JETRO・JICA活用のコツ-」を実施いたしました。このセミナーには、海外展開を検討されている民間企業、関係機関等から約180名が参加し、高い関心が示されました。
冒頭、主催者挨拶として、ジェトロ赤星副理事長・JICA越川副理事長より、今後両機関の連携を一層強化し、企業にとって有益で使いやすい海外展開支援を推進していく旨、表明されました。続いて、ジェトロビジネス展開支援部の岡田部長・JICA国内事業部の斉藤次長より、海外展開の各ステージに応じた両機関の支援メニューが紹介されました。
2015年から2年間、ジェトロからJICAに投資環境整備アドバイザーとして出向し、バングラデシュ内閣府で同国投資環境整備に携わった現ジェトロ対日投資部の前川氏からは、両機関協力のもとで実施された同国のビジネス環境整備の事例についても紹介されました。
企業関係者を招いてのパネルディスカッションでは、タイに展開を挑む(株)垣内代表取締役社長の安岡氏、ミャンマーへの展開を行っているツヤトモ(株)代表取締役社長小栗氏、ベトナムでの現地法人を設立し、更に現在エチオピアでの展開を進めている(株)フクナガエンジニアリング執行役員の古川氏にご登壇いただきました。両機関の支援事業を活用して海外展開に踏み切った経緯、各国でのビジネス展開で各機関の支援が具体的に有益であった点等を紹介し、今後海外展開を目指す民間企業に向けて、JICA・JETROの効果的な活用方法が提示されました。
今後これまでにも増して、JICAとジェトロの支援が有機的に組み合わされることにより、企業の海外展開をより効果的に後押しし、ひいては企業のビジネス活動を通した途上国の課題解決につながることを目指していきます。