【TICAD7応援企画】公開セミナー「マダガスカルの社会、食、健康」

2018年10月18日

概要

開催日:2018年10月18日(木)
主催:JICAアフリカ部
共催・協力:地球ひろば、農村開発部
後援:駐日マダガスカル大使館
場所:JICA国際会議場

主な参加者

民間企業30社、大学、公官庁、メディア、ABE研修員を含む計129名

背景・目的

アフリカ大陸の南に浮かぶ島国マダガスカルは、バニラの生産や25万種の動植物が生息する生物多様性豊かな国として知られています。しかし5歳未満児の2人に1人が重度の栄養不良に苦しんでおり、世界で5番目に栄養状態が悪い国とされています。栄養問題の背景には、貧困、生態系、嗜好、知識など様々な社会経済的要因が考えられます。そこで今回のセミナーでは、マダガスカルの社会、食、栄養、健康について社会科学の専門家、開発実務者、草の根ボランティア、JICAのそれぞれの立場から取り上げ議論を深めました。

このセミナーは、10月16日の世界食糧デーと2019年8月に横浜で開催されるアフリカ開発会議(TICAD7)における主要取り組みの一つ「食と栄養イニシアチブ」にちなみ、広く一般市民の皆様にアフリカにおける栄養問題と取り組みについて理解と関心を深めて頂く目的で開催されました。

内容

冒頭の農村開発部の宍戸健一部長による開会挨拶に続き、東京大学副学長で総合文化研究科教授の森山工先生より、米を好むアジア的なマダガスカル人の暮らしや、稲作と信仰からなる農村での生活についての講義がありました。次にアイ・シー・ネット株式会社コンサルタント溝上芳恵氏より、アフリカの公衆衛生の観点からマダガスカルの栄養問題についての解説がなされました。続いて元マダガスカル看護師隊員で帝京大学大学院所属の林みずき氏より、ボランティアとして体験したマダガスカルの食生活、乳幼児の計測から栄養教育に至る看護士隊員としての取り組みについて紹介がありました。最後にJICAアフリカ部の井田暁子主任調査役より、マダガスカルでの栄養改善に向けたJICAの取り組みについて解説がなされました。

質疑応答では、アフリカでの栄養問題をより深く掘り下げ対策を行う必要性等について、フロアより積極的なご発言を頂きました。最後にJICAアフリカ部の加藤隆一部長からの、TICAD7に向け積極的にアフリカについての発信を行ってゆきたいとの表明とともに、セミナーは幕を閉じました。参加者はセミナー終了後も積極的な名刺交換やネットワーキングを行っていました。アフリカの栄養問題に関心を持つ民間企業からの御参加もあり、今後TICAD7に向け産官学の連携強化がますます期待されます。

関連リンク

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JICA農村開発部宍戸部長による冒頭挨拶

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JICAアフリカ部栗栖課長による司会

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東京大学森山工副学長

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アイシーネット株式会社 溝上芳恵様

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元青年海外協力隊員 林みずき様

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JICA井田暁子職員

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JICAアフリカ部加藤部長による閉会挨拶

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会場の様子