2018年12月11日
会議名:アンゴラ国・電力セクターセミナー
開催日:2018年12月11日(火)
主催:JICA
場所:JICA市ヶ谷ビル
アンゴラ国は2002年の内戦終結以降、独立後27年間に及んだ内戦で荒廃した社会経済の復興・開発を急速に進めています。同国はアフリカではナイジェリアに次ぐ第2の産油国であり、農業・漁業・鉱業においても高いポテンシャルがあると言われています。このところは石油開発の停滞と油価下落の影響を受けて停滞しているものの、石油・ダイヤモンド等の輸出を背景に、総じて高い経済成長を続けています。アンゴラ国政府は石油依存型経済から脱却を図るべく、これらポテンシャルの開発を進め、非石油セクターの育成に取り組んでいます。これに対しJICAは(1)経済開発(人材育成、基礎インフラ、農業)、(2)平和の定着、(3)人間の安全保障(保健)を重点分野として支援しています。
基礎インフラの一つである電力セクターについては、電化率(全国平均約30%)の向上、人口増に起因する電力需要増加への対応、高い送配電ロスの改善、電力セクター全体の改革等が必要とされています。
JICAは、2017年7月より「電力開発計画策定能力向上プロジェクト」により、アンゴラ全土を対象に2040年までの電力開発計画の策定を支援してきました。同支援が終了することを受け、アンゴラ国関係者(エネルギー・水省等)とともに、調査結果の本邦企業・関連機関の皆様への報告並びに意見交換をすることを目的に、セミナーを開催致しました。
本セミナーではJICA調査団より本プロジェクトでの活動内容(アンゴラの電力セクター概況、電力開発計画の内容、民間投資環境など)を発表しました。加えて、本セミナーにあわせ初来日されたエネルギー・水省のボルゲス大臣に対し、JICAの中村部長からファイナルレポートの引き渡しが行われました。
ボルゲス大臣およびシャビエル大使からは、電力開発計画の意義やこれを踏まえたアンゴラ電力セクターの開発展望、日本および本邦企業への期待等が述べられました。セミナー終了後には、ボルゲス大臣およびアンゴラ電力公社経営陣と、多数の本邦企業の皆さまが直接コミュニケーションを図る時間が設けられ、活発な意見・情報交換がなされました。
ファイナルレポートの引き渡しセレモニー(左がJICA中村部長、右がボルゲス大臣)
スピーチされるシャビエル大使
マスタープランの調査報告を行う篠原JICA調査団総括
セミナーの様子(右奥が計12名のアンゴラミッション団)