電気をアフリカの全ての人に!SDGsゴール7 達成に向けた挑戦を開催

2019年7月24日

概要

会議名:電気をアフリカの全ての人に!SDGsゴール7 達成に向けた挑戦
開催日:2019年7月24日(水)
共催:JICA
場所:JICA本部(二番町センタービル)229会議室

主な参加者

住友商事株式会社 樫原俊樹様(電力EPC第二部 部長代理 第三チーム長)
丸紅株式会社 小林亮太様(海外電力プロジェクト第四部 副部長)
三菱商事株式会社 中野晃太様(電力ソリューショングループ 環境事業本部
環境エネルギー部 電池サービス事業チーム チームリーダー)
株式会社シュークルキューブジャポン 佐藤弘一様(代表取締役、セネガルからTV会議接続)
九州大学 Dr. Kanda Isaack Kiprono(資源の絆プログラムで博士号取得)
筑波大学 Mr. Abah Emmanuel Owoicho(ABEイニシアチブで博士課程)
名古屋工業大学 Mr. Enos Bright Masereka(ABEイニシアチブで修士課程)
JICA 上石博人(産業開発・公共政策部 次長(資源・エネルギーグループ担当))
JICA 飯島大輔(資源・エネルギーグループ課長)
JICA 若松英治(資源・エネルギーグループ企画役)

背景・目的

アフリカでは様々な電化への努力が進んでいますが、広大な国土や人口急増等により、2030年時点においてもなお6億人が未電化に苦しむとの予測があります。また、発電設備の不足や送配電網の脆弱さのため、停電が頻発し、産業発展の阻害要因となっています。

アフリカにおいて2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)ゴール7「すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」を達成するには、あらゆるアクターが協力するとともに、革新的な手法の開発が不可欠であり、政策やビジネスモデル、援助国ドナーによる支援方法等のイノベーションが求められています。

このような中で、多くの日本企業がアフリカの地で電力事業において活躍しています。今回のイベントでは、これらの企業から活動事例や将来の展望や、8月末に開催される第7回アフリカ開発会議(TICAD7)への期待などを紹介頂き、また、アフリカからの生の声を交えつつ、JICAと民間企業との更なるパートナーシップを検討・議論することを目的として開催されました。

内容

始めにJICAより、今後のアフリカ電力セクターの課題と、今後の協力方針について説明を行いました。JICAはTICAD7を契機に、従来の協力方針を基盤としつつ、1)再生可能エネルギー(地熱に加え太陽光や風力)、2)電力アクセス(電化率向上)、3)送配電網整備(地域パワープールの強化)を、民間投資促進や能力強化を通じこれまで以上に推進することで、アフリカにおけるSDGsゴール7の達成および経済転換に一層貢献していきます。

次に、日本企業の皆さまから、アフリカでの電力事業の活動事例や将来の展望についてご説明いただきました。近年、太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、各国政府にとって早くかつ安価に導入できる電源の一つとなっており、広大なアフリカの地で電力アクセスを進めるために、初期コストが低廉なオフグリッド電力ビジネスが導入・普及しており、日本企業も積極的に本ビジネスに参画していることが説明されました。また、電力アクセスは各家庭に灯りがつくことだけに留まらず、保健・医療・通信など、文化的な生活環境の基盤整備に資することにも言及がありました。

その後、日本の大学の修士・博士課程で学ぶアフリカ出身のJICA研修員3名によるパネルディスカッションを行なわれました。ナイジェリア、ウガンダ、ケニアにおける未電化人口を合わせると1.2億人を超え、日本の人口と同じくらいの人数の方々が電気のない暮らしをしている現状について意見交換を行いました。また、各研修員からは、日本の民間企業による再エネ事業へのファイナンスや、質の高い技術やサービスの提供に対する期待を述べられました。

最後に、イベントにご参加いただいた大学生など一般の方を交えた質疑応答が行われ、8月末に開催されるTICAD7に向け、改めてアフリカ電力セクター開発への聴衆の関心の高さが伺えました。

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住友商事株式会社 樫原俊樹様

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丸紅株式会社 小林亮太様

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三菱商事株式会社 中野晃太様

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株式会社シュークルキューブジャポン 佐藤弘一様

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JICA研修員によるパネルディスカッション