民間企業58社が集結!中南米地域ビジネスネットワーキング会合の開催

2019年9月6日

背景

経済水準が高いラテンアメリカでは、ODAに頼ることなく民間投資促進の重要性が増しています。豊富な天然資源や農産物、地域に根を張る日系社会の存在は、同地域進出を狙う日本企業を後押ししています。また6億人を超える域内人口は、言語・宗教などの文化的基盤を共有しており、市場としても非常に有望な地域です。

JICAは、中南米に23の拠点を持ち、資金協力、技術協力、ボランティア派遣といった従来型の支援に加え、民間企業の進出促進や現地事業への投資増加に力を入れています。今次、現地事務所長23人が東京に集う拠点長会議の機会を捉え、中南米地域にビジネス展開した経験を持つ企業、これから進出を考えている企業の皆さまをお招きし、情報・意見交換の場を設けました。

内容

本会合では、JICAの中小企業連携事業を活用し、中南米地域へのビジネス拡大に成功した2社による事例紹介に加え、ODAと親和性の高い先端技術を有する10社に「ピッチ」形式で自社紹介をしていただきました。「ピッチ」とは、短時間で課題とその解決方法を魅力的に紹介する発表形式で、今回は防災、農業、エネルギー、インフラ、介護、教育など、幅広い分野にまたがる熱いピッチが繰り広げられました。発表企業以外にも、46社、19団体の計102名に参加いただきましたが、イラストや実演を使って画期的な技術が次々と紹介され、会場からは驚きの声やうなずきが絶えませんでした。

各企業の熱のこもった発表に応えるように、発表後の質疑応答では、23人のJICA拠点長から矢継ぎ早に質問、要望が寄せられました。自国の課題への適用が可能か、進出への壁になる課題はあるかといった具体的な質問に加え、ぜひ自分の国に来て欲しいというアピール合戦が続きました。

ネットワーキング会合後には、事務所長と来場者の参加でレセプションの場も設けられました。各参加企業が、関心を持つ国々の事務所長と情報を交換し、また忌憚ない意見交換を行うまたとない機会となりました。

関連資料

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冒頭の越川副理事長による挨拶。日系人の存在による日本との繋がりを強調し、中南米地域への民間部門の参画を呼び掛けた。

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実演を取り入れるなど、4分間という短い発表時間を駆使して全10社が熱いピッチを繰り広げた。写真は山岳地帯の観光地等で役立つ簡易トイレの素材。

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熱の入ったピッチに応えるように、事務所長からも次々と質問が飛び出した。

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ピッチに参加いただいた企業の皆さま。