北岡理事長が東京大学の駒場祭にて「『人間の安全保障』再考」をテーマに講演

2019年11月24日

概要

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講演の様子

11月24日、北岡理事長は東京大学の駒場祭において、「『人間の安全保障』再考」と題して講演会を開催しました。

冒頭、日本が国際協力を行う意義について説明し、日本も戦後復興の過程で世界銀行から貸出を受けて東海道新幹線や東名高速道路などの整備を進めた事例などを紹介しました。

続いて、開発協力大綱に定められた「人間の安全保障」と「質の高い成長」の実現を組織のミッションとして、JICAが取り組んでいる具体的な事例を紹介しました。

その中で、10月に亡くなった緒方貞子元JICA理事長も普及に尽力した「人間の安全保障」の概念が生まれて約25年を経て、今日、難民問題やグローバル化による負の影響など深刻化する既存の課題、及び高齢化、気候変動、ITなど科学技術の社会への影響等、新たな課題も改めて捉え直し、「人間の安全保障」をバージョンアップして実践することが必要であることを強調しました。「人間の安全保障」の基本にあるのは、すべての人間には「恐怖」や「欠乏」から自由になり、尊厳を持って生きる権利があり、当該国政府や国際社会は、それを支援する義務を負うというものです。

最後に、参加者から新興国ドナーの存在、国際協力を行うに当たっての他国との連携の在り方など、活発な質疑応答がなされました。

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