北岡理事長が国際文化会館にて「現代世界における開発協力と日本」をテーマに講演

2019年12月12日

概要

12月12日、北岡理事長は国際文化会館の岩崎小彌太記念ホールにおいて、「現代世界における開発協力と日本」と題して講演会を開催しました。

冒頭、国際文化会館と自身の関わりについて紹介し、松本重治 同会館元理事長との対話のエピソードなどを披露しました。続いて講演テーマに即し、日本が国際協力を行う意義や、JICAの二大ミッションである「人間の安全保障」と「質の高い成長」の実現にもとづくJICAの取り組み事例を紹介しました。

特に「人間の安全保障」では、難民問題の長期化や気候変動問題、デジタル・デバイド等、今日的な課題に即してバージョンアップして実践することが必要であることを強調しました。「人間の安全保障」の基本にあるのは、すべての人間には「恐怖」や「欠乏」から自由になり、尊厳を持って生きる権利があり、当該国政府や国際社会は、それを支援する義務を負うという点を強調しました。

JICAの最近の取り組みの特徴として、地方自治体や大学との連携に加え、中小企業の海外展開の後押しを活発化させていることも紹介しました。今後の課題として、外国人材の受入拡充は日本の喫緊の課題であり、JICAが一定の役割を担える可能性について言及しました。

講演後の質疑応答では、参加者から開発途上国の現場における安全確保の方策や、他国との関係において日本の特色を生かした協力方法などの質問が活発になされた他、日本がきめ細かな協力を現場で行っていると知って勇気づけられた、といったコメントも述べられました。

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