カンボジア日本センター・スタッフ(相互理解事業)ルゥン・チアセイレアックさん−生産性向上の研修を受けて

2011年8月8日

カンボジアは近年急激な経済発展を遂げる中で、日本企業の進出も活発になっており、カンボジア日本人材開発センター(CJCC)ではビジネス事業の強化が進められつつあります。そのような背景のもと、CJCCのルゥン・チアセイレアックさんが、5月から7月にかけ実施された「生産性向上のための実践的経営管理」研修に派遣されました。今回、研修が無事修了したことを受けて、レアックさんにその内容と感想、学んだことを今後どう生かしていきたいかを聞きました。

−どのような研修だったのか、具体的な内容を教えてください。

【画像】私はCJCCで交流プログラムを担当し、お互いの国の文化の紹介や留学フェアの開催、スタディーツアーの実施などに取り組んでいます。近年CJCCではビジネス分野の取り組みが重要性を増してきていることから、今回の「生産性向上のための実践的経営管理」研修プログラムに参加することになりました。
コースではまず事前準備として2ヵ月間、CJCCで日本人の専門家から5Sや品質管理についてレクチャーを受けました。また、研修終了後に学んだことを実践するためのモデル工場を選び、事前に情報収集を行いました。そして5月に日本に渡り、いよいよ研修本番が始まりました。
コースは大きく二つ、教室内での授業と、フィールドワークがありました。教室での授業では、5Sやカイゼン、経営の見える化、品質管理などについて理解を深めるとともに、ケーススタディーを用いながらディスカッションやプレゼンテーションなどを行いました。非常に実践的なクラスの中で、今まで学んだことのない新しい知識をたくさん吸収することができ、とても刺激的でした。

−実践的な授業に加えて、フィールドワークで現場も訪れたのですね。

フィールドワークでは群馬県富岡市のプレス加工部品を製作している野口製作所を訪れました。そこで教室で学んだカイゼンを実践するべく、2週間かけて生産ラインや生産スケジュール、メンテナンスなどの情報を収集・分析していき、最終日には社員や社長の前で、カイゼンに向けた提案をプレゼンテーションしました。授業で学んだことをすぐに実践できたことで、生産性向上の取り組みを体で覚えることができました。
このフィールドワークの他にも、5Sやカイゼンが実践されている工場として、三菱電機名古屋製作所やダイキンを訪れ、生産性向上の成功事例をじかに見ることができました。その中で、5Sやカイゼンでは、シールを貼るなどちょっとした工夫でも、大きな効果を得ることができることを肌で実感しました。
この研修で得たものは、こういった知識や経験だけではありません。世界中から来ていたさまざまなバックグラウンドを持つ参加者との出会いも貴重な財産となりました。彼らとのディスカッションを通じて、それぞれの国の抱える課題や生産性向上に向けた多様な取り組みを学ぶことができ、今後も彼らとつながり続けたいと考えています。

−帰国後は学んだことをどう生かしていくか、展望を教えてください。

帰国後は、ここで学んだ経験・知識をCJCC内で共有するとともに、セミナーなども開催して広く伝えていきたいと考えています。また、事前にモデル会社として情報を収集した会社で、5Sやカイゼンを実践して生産性の向上に取り組むとともに、会社がその後も自分自身で継続して5Sやカイゼンを推進できるように能力向上に取り組みたいと思います。
また、研修を通じて感じたこととして、日本人は時間を守るということがあります。当たり前のことかもしれませんが、これは事業を効率的に運営していくことで非常に重要なことだと思うので、このこともカンボジアで伝えていきたいです。