MBAプログラムを通じたバンコクとのビジネス人材の交流−ラオス日本センター

2013年9月4日

ホンダ自動車工場(アユタヤ)にて、四輪車の生産ラインを視察。その後、ロビーにて撮影。(2012年10月)

過去4年間、ラオス-日本センター(Laos Japan Human Resource Development Institute”LJI”)は、毎年、LJIの全MBA生に対し、ヴィエンチャンより大型バスに乗り、片道12時間をかけて4日間のバンコク研修ツアーを実施しています。LJIのMBAプログラムの大きな狙いは、欧米流の理論を主とするMBAとは異なり、理論と実践の両方(特に後者を重視)を身に付けさせることにあり、この研修ツアーはその一環となります。これまでバンコクの泰日経済技術振興協会(TPA)、泰日工業大学(TNI)、カセサート大学の国際MBAプログラム((Kasetsart International MBA,“KIMBA”)との交流や日系企業の工場等視察(ホンダ、パナソニック、デンソー・アカデミー、ラムチャバン工業団地など)を実施し、日本的な経営を直接肌で感じさせることを実践してきました。

本年は8月3日(金)〜4日(土)の2日間、LJIは、タイのカセサート大学にある国際MBAプログラムのMBA生32名及び同伴教授他、総勢35名の訪問を受け入れました。カセサート大学は、タイにおいて農業分野で有名な大学であり、JICAも長らくODAを通じて技術協力支援を行っています。KIMBAプログラムは1997年に開講しましたが、特徴としては、欧米流のMBAとは一線を画して、アジアの文化や宗教(仏教やイスラム教)、独自の商習慣や生活習慣などの価値(Asian Value)を大切にする視点を取り入れたプログラムを提供していることにあります。その他にも、1)世界中(フランス、フィンランド、ハンガリー、アメリカ、日本)から講師陣を多数招いていること、2)他国の大学連携を通じて交換留学生が20名ほど在籍していること、3)授業料の中に、最初から外国における研究ツアーの経費を織り込んでいることなど、タイのMBA生にとって魅力度の強い仕組みが多くあります。

ブンルアン副所長による、ラオスの経済社会開発の現状と課題に関する講演風景。

4日(土)の午前には、LJIのMBA修了生も30名ほどが加わり、総計60名ほどを対象に、ラオスの経済社会開発の現状と課題に関するセミナーを開催しました。本セミナーではLJIのブンルアン副所長が講師役となり、ラオスにおける開発ポテンシャルのある産業を紹介するとともに、2015年のASEAN統合に向けてラオスが抱える産業人材育成などの諸課題につき講義しました。これに対しては、KIMBAのMBA生より多岐に渡る質問が出され、ラオスのビジネス環境に対する高い関心を印象付けました。上記セミナー後の夕刻には、ヴィエンチャンで有名な中華レストランにて親睦を兼ねたビジネス交流会も開催したところ、セミナーに参加できかったLJIのMBA修了生やLJIスタッフが更に20名ほど加わり、総勢80名にもなる大規模交流会となりました。

今やLJIにとって、MBA修了生の人材ネットワーク(第1〜5期生総数169名)は、実践ビジネスコースでの事例紹介のためのワンポイント講師役やビジネスフォーラムのオーガナイザー役など、欠かせない存在になってきています。LJIでは、今後もタイの教育機関との連携を強化するとともに、MBA修了生の人材ネットワークを活用し、ラオス国内外のビジネスネットワークの拡大や参加者の経験交流などを図りたいと思っています。