【インタビュー】カンボジア日本センターの元スタッフが社内教育を担当−日本人材開発センターのサービス利用者の声を聞きました

2014年11月4日

イオンカンボジア岡崎宏幸さん

中国やタイ、ベトナムなどに続く投資先として、日系企業の進出が相次ぐカンボジア。カンボジア日本人材開発センター(CJCC)では、現地の人材採用を目指す日系企業と、日系企業で働きたい現地の若者たちの橋渡しとして、「日系企業就職説明会」を毎年開催しています。

今回は、2012年以降、数回にわたり説明会にブースを出展したイオンカンボジアの岡崎宏幸管理部長に、CJCCへの期待などを聞きました。

−貴社の海外戦略におけるカンボジアの位置付けを教えてください。

イオンカンボジアの様子

イオングループは現在、「大都市シフト」「シニアシフト」「デジタルシフト」に加え、「アジアシフト」を事業戦略として掲げ、グループ全体で中国とアセアン地域の事業拡大に取り組んでいます。

アセアンでは、すでにマレーシア、タイで小売とクレジットカード事業を展開しており、特にマレーシアでは小売業第2位のシェアを占めるに至っています。さらに近年は、これら二カ国以外へも進出を進めています。2014年1月にベトナム、6月にカンボジアにショッピングモールをオープンしたほか、2015年にはインドネシアにも開設する予定です。

この6月、首都プノンペンにオープンした「イオンカンボジア」は、カンボジア初となる本格的なモール型のショッピングセンターです。同国のショッピングセンターはこれまで、休憩施設が少なかったり従業員の対応が不十分だったりと、快適な買い物環境が整っているとは言えませんでした。しかし、イオンカンボジアでは、日本やアセアン各国の有名ブランドのテナントが入居するほか、映画やボーリングなどの娯楽施設も整っています。日本ではすでに当たり前となったショッピングモールならではの楽しみを、カンボジアのお客様に初めて体験していただけたと自負しています。

−なぜ、人材採用にCJCCを活用したのでしょうか。

日系企業就職説明会の様子

今回、CJCCの「日系企業就職説明会」では、全職種(販売職・バックオフィス)のスタッフを募集しました。CJCCの就職説明会は認知度が高く、学生や社会人が多く集まります。さらに、参加者の大半は日系企業に強い興味を持っており、他の就職イベントに比べて採用につながりやすいと感じています

なお、われわれは今回、入社オリエンテーションや入社式も、CJCCの施設を借りて実施しました。オリエンテーションは、イオンカンボジアの全従業員約300人を対象に、イオンの理念や接客マナーなどを2回に分けて講習しましたが、この規模の人数を収容でき、さらに研修に活用できる設備が整っている施設はCJCC以外にはありません。

−貴社では現在、前にCJCCに勤めていたスタッフが働いていると聞きました。彼らはどのような職務に携わっているのでしょうか。

日系企業就職説明会の様子

イオンカンボジアでは現在、2人の元CJCCスタッフが勤務しており、どちらも社員教育を担当しています。彼らは日本のイオンが使っている教材をもとに、カンボジア版のテキストとカリキュラムを作成し、自ら講師となって接客などに関する従業員教育を実施しています。彼らは日本語が分かる上、日本企業ならではの考え方にもなじんでおり、イオンの理念などもすぐに理解してもらえたので、とても助かりました。

カンボジアの人たちは、基本的に真面目かつ温厚で、小売業やサービス業に向いていると感じます。ただ、自分で考えて判断し、行動するのが苦手な傾向があるようです。また、業務に関する報告を適宜行う「報連相」の習慣を付けることも重要だと感じています。

元CJCCスタッフたちには、今後もこうした点の改善に活躍してほしいと思っています。

−今後の事業の展望、また日本センターへの期待をお聞かせください。

イオンカンボジアの様子

6月にオープンした1号店のサービスや商品を拡充しつつ、2号店、3号店の店舗展開につなげていきたいと考えています。その際、CJCCの施設を研修などで活用させてもらうだけでなく、日系企業の一員としてCJCCの行事などに参加し、さまざまな情報発信をしていきたいと考えます。

CJCCは日本とカンボジアの友好関係を促進の拠点です。今後はビジネス人材の育成だけでなく、アニメやコスプレといった日本文化(クールジャパン)の発信にも積極的に取り組んでほしいですね。こうした活動が日本に興味を持つ現地の若い世代を増やし、日系企業の活動を円滑に推進していくベースになると思います。