関西経済連合会との共催によるミャンマー日本センタービジネスアイデアコンテスト

2015年8月18日

発表者との集合写真

2015年8月9日(日)、ミャンマー日本人材開発センター(MJC)にて、関西経済連合会(関経連)との共催による「ビジネスアイデアコンテスト」の本戦が開催されました。約70名の方が本センターに集まりました。

本コンテストは、本年2月に関経連が派遣したミッションがミャンマーに来られた際、テインセイン大統領より産業人材育成にかかる要望があったことを背景に企画されました。本コンテストは(1)ミャンマー国における産業人材育成を促進するため、(2)MJCビジネスコース受講者への更なる意識向上を促進するため、(3)ミャンマー国の社会発展に寄与するため、という3つの目的が掲げられています。

マウマウレイUMFCCI副会頭

丸山日本大使館公使

本戦オープニングでは、ミャンマー商工会議所連合会(UMFCCI)からマウマウレイ副会頭、日本大使館から丸山公使、関経連から植田理事、MJCからミョーテット所長が各々、コンテスト参加者への期待を述べられました。

本コンテストはこれまでMJCで行われたビジネスコースを受講された卒業生を対象に募り、1次書類選考を経た、7名の方が本戦にて発表するという形となります。1位の方は関経連から同会がアセアン各国の企業経営者や幹部を対象に毎年関西で実施している「関経連アセアン経営研修」への招待。また2位、3位の方はパナソニックからの協賛により32インチVIERA液晶テレビとLUMIXデジタルカメラの贈呈と豪華な賞品内容となっています。

本戦前にMJC講師からの指導を受ける発表者

本コンテストはMJCにとって初の試みでありましたが、ミャンマーの発表者もまだこのようなコンテストに慣れていない方もいる状況でした。そのため、本戦前に発表者を対象とし福山講師をはじめとしたMJC講師が効果的なビジネスプランの書き方等の指導を集中的に行いブラッシュアップを図りました。

本戦での7名の発表者の内容は以下の通りとなります。発表者は緊張しながらも持ち時間である15分間の中で、自分のアイデアのプレゼンテーションに全力を尽くしました。

会場の様子

(1)ミャンマー伝統菓子とスナックのブランド化・販売
(2)家政婦のための職業訓練学校と職業紹介所の設置
(3)ミャンマー版一村一品のためのワンストップショップの開設
(4)ヤンゴンリバークルーズの運航
(5)コーヒーサービス付き図書館の運営
(6)ミャンマー100%天然ジュースの製造・販売
(7)衣料付属品用マイクロモジュール工場の運営

審査は、関経連、ミャンマー商工会議所連合会(UMFCCI)、パナソニック、ミャンマー日本商工会議所(JCCM)からの審査員5名がプレゼンテーションを評価し、独創性や社会貢献性などに基づき採点した結果を基に入賞者が決定されました。

関経連植田理事より表彰を受ける1位入賞のサンダーミンさん

1位の入賞者は、サンダーミンさんの「家政婦のための職業訓練学校と職業紹介所」が選ばれました。サンダーミンさんは、教育の不十分な家政婦が不利な状況で働いている現状を問題視し、彼らのために適切な技能研修と教育を行い、彼らにとって良い条件での仕事環境が得られるように支援したいとの思いで本ビジネスアイデアを考えたとのことです。審査員からは「事業の視点が今のミャンマーのニーズを捉えている」「利益まで試算している点は評価」「現地の方の人材育成につながる良いアイデア」とのコメントを頂きました。

パナソニック・アジアパシフィック・ミャンマーの前田所長より32インチ液晶テレビを贈呈された2位入賞のサンダーペウィンさん

2位は「コーヒーサービス付きの図書館運営」を発表したサンダーペウィンさん。サンダーペウィンさんは人々の読書習慣の向上のため、品質の良いコーヒー販売と同時に、心地よい図書室空間を提供するというものでした。

ミャンマー日本商工会(JCCM)・加藤国際交流・社会貢献委員長からデジタルカメラを贈呈された3位入賞のチョーレイアンさん

3位は「ミャンマー伝統菓子とスナックのブランド化と販売」のチョーレイアンさん。旅行者を対象にミャンマー伝統菓子のブランド化を図り販売するというものでした。その他、さまざまなビジネスアイデアが発表されました。

発表者にとっては企画・立案力や競争心などといったビジネス感覚を高める機会になり、また、来られたお客さんは刺激を受けたかと思います。