“5Sカンボジアクラブ”活動視察−カンボジア日本センター

2016年2月5日

活動視察中、真剣に取り組む参加者の様子

2016年1月26日、“5Sカンボジアクラブ”の活動がありました。これは2011年から実施されている本邦研修「カンボジア実践的日本型経営研修」の研修修了生によって2015年3月から運営されているクラブです。設立の目的は、定期的に集まり会員間のつながりを深め、刺激し合いながら、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)のコンセプトを利用してカンボジアの仕事環境を改善することです。今回は2012年の研修参加者Mr. Kuy Vatが経営するPark Caféを訪問し、5Sカイゼンの実践環境を見学しました。今回の参加者は2015年研修修了生6名を含んだ合計14名でした。

カウンターバーでの5S取り組み例

ホールでの5S取り組み例

Park Café研修マネージャーのMr. Sok Visaksangva によるPark Caféについてのプレゼンテーションがあった後、サービスマネージャーが同行しホール、カウンターバー、キッチンを見学しました。参加者は5Sの各項目が書かれたチェックリストを受け取り、どのように5Sが取り入れられているのかを視察しました。

視察では、本邦研修での知識が生かされている多くの成果が見受けられました。例えば、お客様に提供するものが置いてある机は、ポット、グラス、メニュー等の置き場所が決まっており、きちんと整理・整頓が行われていました。またカウンターバーでは、使う頻度が低いグラスは棚の上の段へ、使う頻度が高いグラスは手の届きやすいところに置く工夫がありました。さらに顧客満足度向上のため、カウンターバーの壁には拡大コピーをしたメニューが貼ってありました。料理を提供する前に、店員が盛り付けや入れる容器等が間違っていないかを確認しています。これにより客へ間違った盛り付けの料理を提供する等のミスが減ったとサービスマネージャーは仰っていました。他にも月に一回全7支店合同で新入社員に5Sカイゼン研修を行っており、「5Sとは何か」、「どのような取り組みを会社が行っているか」を教え、継続的な研修が行われています。この研修には、継続的に予算が確保されていることから、5S教育にPark Café社が重きをおいていると言えます。

意見交換の様子

視察後、参加者による1時間ほどの意見交換では、良い点や感想だけではなく、改善点も挙がりました。Park Caféが今後も5Sの取り組みを積極的に取り入れ、向上していくために有意義な時間になったと思います。次回の活動は2月末を予定しており、“5Sカンボジアクラブ”は今後も、カンボジアの仕事環境改善のため活動していきます。