カンボジア実践的日本型経営研修の実施

2017年4月3日

 2017年2月7日から22日までカンボジア日本人材開発センター(CJCC)の起業家育成コースの優秀受講生及びカンボジア日本経営者同友会(CJBI)会員の有志を対象にカンボジア実践的日本型経営研修が大阪及び兵庫で実施されました。JICA関西の所管で実施した本研修では2週間に亘り、10名のカンボジア人研修員が「長期的利益重視」「あらゆるステークホルダーの重視」「経営理念・哲学・文化の共有と継承」「企業と従業員の一体経営」といった日本型経営の本質及びその具体的な手法であるカイゼンやTQM(総合的品質マネジメント)などを講義・演習や関西の代表的企業見学を通じて学びました。

(大阪工業大学 工学部環境工学科でのカイゼン活動実習の様子)

 
 2月9日にKENマネジメントインスティテュートの剣持浩代表より日本型経営概論の講義を受けた後、パナソニックミュージアム松下幸之助歴史館や田代珈琲株式会社などの企業を訪問しました。また、大阪工業大学ではカイゼン活動の原理・原則に関する講義を受け、実習を通じてその有効性を確認しました。

 2月13日にはQCサークル近畿支部主催の「第14回QCサークルチャンピオン大会イン兵庫」を聴講し、優秀事例として発表したコニカミノルタサプライズ関西株式会社などの日本企業が実際にどのようにボトムアップの品質管理活動に取り組んでいるかを学びました。2月20日には本研修の成果をアクションプランとして発表し、それぞれの所属先および職責において日本型経営をどのように実践するか活発な議論が行われました。

 本研修には、CJCCのバンナ・シ副マネジャー(ビジネス部門)とメイ・ムイヒエン副マネジャー(サービス部門)も参加し、帰国後にCJCCマネジメントチームに対しそれぞれのアクションプランを発表しました。JICAプロジェクトでは日本型経営がCJCCにさらに浸透するよう、二人のアクションプランの実現も含め、引き続き支援を行う予定です。また、これまでの同研修の参加者が作る5Sクラブの活動もこれから力を入れていきます。

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(2月21日の閉講式にて参加者全員で)