ワークショップ in CJCCの開催

2016年9月6日

   プノンペン市内に位置する
      CJCCにて開催

 8月23日(火)から24日(水)にかけ、カンボジア日本人材開発センター(Cambodia-Japan Cooperation Center: CJCC)において、各日本センターが直面する課題や目指すべき将来像等について関係者間で意見交換をすることを目的とした「ワークショップin CJCC」が開催されました。ウズベキスタン、カザフスタン、ベトナム、ラオス、カンボジアから、各日本センターに関わる専門家が出席した他、産業開発・公共政策部、JICAカンボジア事務所、JICAウズベキスタン事務所からの参加も得ました。また、TV会議を通じ、モンゴル及びキルギスからも日本センター関係者が出席しました。また、この機会にCJCCを視察し、伴チーフ・アドバイザーから同センターの活動紹介を頂きました。

 会合では活発な意見交換が行われた

 冒頭セッションでは、JICA産業開発・公共政策部より、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)のゴール8「包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する」及びゴール9「強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化(工業化)の促進及びイノベーションの推進を図る」に対するJICAとしての取組みや、産業人材育成拠点としての日本センターの役割について発表し、意見交換を行いました。

 その後、参加していた5つの日本センターより、各日本センターが目指している将来像とそれに向けた課題について議論を行いました。各日本センターによって立場や環境が異なり、取り組み方法に差異はあるものの、ビジネスコースの実施を通じた現地企業のネットワーク化や日本企業と現地企業の交流促進を通じた民間セクター開発の促進などを話し合いました。
ビジネスコースの実施に当たっては、「日本的経営とその普遍化可能な価値は何か」について、すべての日本センターが共通の認識を持ち普及を進めていくべきこと、このための基本教材の整備を進める必要性ついて協議しました。あわせて、スタッフ、現地講師の育成など、各日本センターが直面する課題についても意見交換が行われ、他の日本センターから取り組み事例や活動を通じて得られた教訓が紹介されました。

 23日(火)の午後はCJCC内を視察し、スタッフ間のコミュニケーション向上及びペーパーレス化を図った「Y-Gaya Office(スタッフ全員が特定の席を与えられておらず、それぞれが毎日好きな場所に座り、ざっくばらんな話をすることを推奨する形式の事務所)」や、CJCCが位置する王立プノンペン大学の学生を含む外部の人々がCJCCに訪問しやすくなるようにレイアウトされた施設等、CJCCによる組織の運営改善にかかる取組みを学びました。また、当日は多くの日本の大学生がCJCCを訪問しており、日本とカンボジアを繋ぐ交流拠点としての役割も再確認することが出来ました。

外部の方が訪問しやすくなるよう、工夫されているCJCCのホール内

     Y-Gaya Office

 

 翌24日(水)には、先方実施機関である教育省や大学、企業を含む民間関係者との現在の関係や、さらに連携を強化していくために必要な取り組み等について、意見交換が行われました。

今回のワークショップを通じ、当初目的であった日本センター間の将来像及び課題の共有に加え、連携強化を意識した日本センター同士の横の繋がりを改めて構築することが出来ました。今後も、各方面からのニーズに応えられる日本センターの更なる発展に向け、日本センター間で連携しつつ、取り組んで行きます。